宮地神仙道

「邪しき道に惑うなく わが墾道を直登双手
または 水位先生の御膝にかけて祈り奉れ。つとめよや。」(清水宗徳)

「上海美人の気持ち」

2006年12月23日 | Weblog
顔面体操研究家であり、執筆活動や
テレビ出演などをされているチャオ・
ウェイニー さんについて知ったのは最近でした。
美顔体操、笑顔体操など、著作は多数です。
http://www.weini.co.jp/weini/weini.html

上海に生まれ育った方との事ですが、彼女の
言葉や解説は具体性に富み、また肯定と否定の
どちらでも非常に言葉が明快であるという印象を
受けました。
「日本人には表情がない」という言葉も、
そうした彼女の気質を反映しての事かもしれません。

わたくしが読みました彼女の本は、平成10年に
出版されその後品切れとなったものでありますが、
その中で特に印象に残った言葉がありました。

「私は現代人の多くは『気を病んでいる時代』に
生きているのだと考えています。
何かしら『気』がおかしくなっている。だから
生命力が衰えているのです。

生命力が衰えているという事は、活力がなく、
心と体が老い易いという事です。

女性は確かに昔に比べるとみかけは美しくなったと
思います。
化粧法の発達と、生活様式の変化、それと栄養豊かに
なったせいで、みためは美しく、健康的でありますが、
本当にそうでしょうか。
美しいけれど人をひきつける魅力が弱く、性的な
吸引力もない。人間を、いや男性をひきつける力が
弱っている気がするのです。
男性にしてもスタイルが良くなり、ハンサムな人が
増えましたが、性的に魅力を感じる人が少なくなった事
でもわかる通り、生命力のある男性が減った様な気が
してなりません。

男性にせよ女性にせよ、みかけは健康でも、心や
体を病む人が増えている事は、周りを見回した
だけでも一目瞭然だと思います。」

時折80年代以前の男女のアイドルの写真や映像を目に
する時、現在よりも溌剌とした「若さ」を感じますが、
この本が書かれたのは98年であり、現在は「生命力の
衰え」といった点では状況は更に悪くなっている
かもしれません。

また以前に子供達の姿を見て、昔の様な生命力旺盛と
いった子供の姿が減りつつある様に感じた事、また夫の
「日本人は昔は非常に若く見えて、アメリカ人が
日本の成人を子供と間違えた時代もあったが、現在は
老けて見える人が少なくない。」という言葉などとも
重なるところがありました。
そうして「モデル」の様な人間の総合的な美や洗練を
追求する様な職業に従事する人も、生命感に
対しては無頓着であり、表面的に飾る事を求めるばかり
となり、現在はいわゆる「人形的な型にはまった
美しさ」が基準となってしまっている様にさえ感じられます。

彼女の指摘する生命力の減少は、社会におけるストレスの
増大と決して無関係ではない様に思います。
彼女は「自己復元力」を強調し、本来の生命力の豊かさを
取り戻す事を勧めていますが、人間が本来持つ「生命力」に
対する着眼は新鮮なものに感じられました。
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