宮地神仙道

「邪しき道に惑うなく わが墾道を直登双手
または 水位先生の御膝にかけて祈り奉れ。つとめよや。」(清水宗徳)

「鉛から黄金へ」

2008年03月05日 | Weblog
(画像はクリックされましたら拡大します。
画像は80年代の「マイバースデイ」の姉妹誌からです。)

「魔法」に関心を持つ人に、「魔法とは何の為のものか?」と問う
ならば、真剣に研究している人あり、お金を儲けるためだけに
やっている人あり、また自分の願い事を叶える事以外に関心を
持たない人もありで、返ってくる答えは人によって様々ではないかと
思います。

昔の少女達の間での「魔法ブーム」の中では、単に自分の願い事を
叶えるだけに留まらず、自分の精神的な向上をそこに求めた人も
少なからず見受けられ、当時は精神的な向上心が強い人が多い事を
感じる事が出来ましたが、現在ネット上の匿名で不特定多数が投稿
できる「魔法」関連の掲示板などを閲覧すると、20年前とは趣が
大きく異なり、精神的な向上道の探索というよりも、「魔法」を単に
RPGゲームやアニメ感覚でとらえている人が非常に多いという事を
感じました。

そうしたRPGゲームやアニメ感覚でとらえている人の文中や表現には
大抵共通する言葉や特徴性があって、そこでそうした人であるとわかるの
ですが、そうした方々がもし本当の「魔法」に関する事に接するならば、
何も面白くないとか、退屈であると感じるかもしれません。

80年代の「マイバースデイ」誌上において、自分の持つ魔法観を
明確に表明されたのがルネ・ヴァンダール氏でしたが、氏は
このように語っておられました。

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今から1万5千年前以上も昔のこと、その頃天使達は天地の間を
自由に往来して、人間の女性達と愛を語り合っていました。

しかしやがて時が過ぎ、天界と地界が分離される時が来ました。
天使達と人間達は互いに別れを惜しみ、天使達は地上の者達が
天上界へと昇れるように、その秘法を書いた書物を地上に
残して行きました。

これが天上界の秘法と言われている、幻の書『ケマ』でした。

地上の女性達はこの『ケマ』に書かれている特別な方法で
自分自身を鍛える事によって、宇宙の声を聞き、精霊達と語り、
力を得て意識を高みへと上げる事が出来たのです。

『ケマ』の教えの通りに修行する事で、人間達は天使達と再び
交流する事が出来るようになりました。

これが現在言われている「魔女」のルーツと言えるでしょう。

この後『ケマ』は半神半人と信じられている、「ヘルメス・トリス
メギストス」に受け継がれ、ヘルメスは『ケマ』を読み解いて
錬金術を広めたと言われます。

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そこでルネ氏は、「真の錬金術と言うのは、卑金属を黄金に変質
させる事ではなく、人間の身体や精神を鉛から黄金のような状態に
変容させる事である」という主張に立ち、独自の思想体系を
打ち出されました。

わたくし自身は氏の提唱される体系に従って学ぶ事で必ず
その目的が誰でも遂げられのかはわかりませんが、しかし
太古に天使と人間の同居時代があって、後に完全に住む世界が
分離し、また天使達が人間に天上に上るための神秘的な書物や
教えを残して行ったという点などは、他の世界の幾つかの伝承との
共通性があり、また「魔法」の本質という観点から、個人的に
非常に興味深く思います。


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