東京多摩借地借家人組合

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10年前から地代の値上げで供託中だが、話合いで地代を決める場合10年の差額も支払うの

2007年01月23日 | 借地借家の法律知識
Q 私は10年前に大幅な地代増額の請求を受け、話し合いがつかないまま今日まで地代を供託してきました。もし、調停なり裁判なりで、または話し合いで決める場合、10年前から今日までの供託額との差額を支払わなければならないのでしょうか。地代家賃にも時効があると聞いていますがどうなのでしょうか。

A おっしゃるとおり、地代家賃にも時効があります。それは民法によって5年と定められています(169条)。貸金などは10年ですが、地代家賃には特例が定められているわけです。
 したがって、例えば平成8年1月分の地代を1月31日までに支払う約定の場合、もしそれを支払わずに5年以上過ぎたとしますと上記1月分の地代は平成13年1月31日に時効消滅します。
 増額についても同じように考えればよいのです。たとえば、10年前の平成8年3月に月1万円の地代を同年4月分から1万5千円に増額請求され、受領拒否のため、1万円で供託したとします。そうしますと、平成8年4月分の5千円の増額分は、5年経過した平成13年4月末日に時効になります。同じように平成8年5月分の増額分は平成13年5月末日に時効になります。このように毎月毎月時効になっていくわけです。
 従って、平成18年3月31日現在で考えますと、平成13年3月分以前の増額請求分はすべて時効にかかっていることになります。


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