今年最初に手にした一冊は高嶋哲夫氏の「ジェミニの方舟」副題は―東京大洪水―
前作「M8」「TSUNAMI」に続く災害三部作の三部目で、未曾有の大型台風が首都を襲うというものです。
荒川の氾濫で東京が水没する!
気象学者の夫と建築デザイナーの妻はそれぞれの立場で台風と戦うことになります。
彼らの息子は祖母と共に避難しますが途中でバスから抜け出し、大好きな叔父の元を訪ねたまま避難所へ行けなくなり叔父と近所のおばあさんと家の中に閉じ込められます。やがて荒川は氾濫、家は流されてゆくのですが、ここで思い出したのは1970年代に放送されたドラマ「岸辺のアルバム」でした。
多摩川の堤防が決壊し家屋が流出した実話をもとに山田太一さんが脚本・演出したテレビドラマは当時評判になりました。
「ジェミニの方舟」の物語はもうダメかという局面で台風の目の中に入ることになります。
台風との闘いを縦軸に、家族とのかかわりを横軸に据えた、なかなか読ませる作品でした。
続けて読んだのも高嶋氏の「ファイアー・フライ」
こちらは社長と間違われて誘拐された研究員の話。
監禁された廃村で心を通わせていく研究員と二人の誘拐犯。
帯にはストックホルム症候群と呼ぶにはあまりに切ない展開とあり、三人の心の交流を描いたものかと思ったら、それだけではありません。
やがて研究員の横領疑惑が浮上して・・・
研究員はその疑惑を払おうと行動を起こします。
このあたり、ちょっとミステリー仕立てでサクサクと読めました。
でも高嶋氏、男女の物語はあまり得意ではないのでは?って私は思うんですよね
前作「M8」「TSUNAMI」に続く災害三部作の三部目で、未曾有の大型台風が首都を襲うというものです。
荒川の氾濫で東京が水没する!
気象学者の夫と建築デザイナーの妻はそれぞれの立場で台風と戦うことになります。
彼らの息子は祖母と共に避難しますが途中でバスから抜け出し、大好きな叔父の元を訪ねたまま避難所へ行けなくなり叔父と近所のおばあさんと家の中に閉じ込められます。やがて荒川は氾濫、家は流されてゆくのですが、ここで思い出したのは1970年代に放送されたドラマ「岸辺のアルバム」でした。
多摩川の堤防が決壊し家屋が流出した実話をもとに山田太一さんが脚本・演出したテレビドラマは当時評判になりました。
「ジェミニの方舟」の物語はもうダメかという局面で台風の目の中に入ることになります。
台風との闘いを縦軸に、家族とのかかわりを横軸に据えた、なかなか読ませる作品でした。
続けて読んだのも高嶋氏の「ファイアー・フライ」
こちらは社長と間違われて誘拐された研究員の話。
監禁された廃村で心を通わせていく研究員と二人の誘拐犯。
帯にはストックホルム症候群と呼ぶにはあまりに切ない展開とあり、三人の心の交流を描いたものかと思ったら、それだけではありません。
やがて研究員の横領疑惑が浮上して・・・
研究員はその疑惑を払おうと行動を起こします。
このあたり、ちょっとミステリー仕立てでサクサクと読めました。
でも高嶋氏、男女の物語はあまり得意ではないのでは?って私は思うんですよね