夫の兄の容体が悪くなったと連絡を受けたのは8月最終日曜日の夜だった。
一週間前にお見舞いに行った時はいつもと同じように会話もして、安定しているようだったのに。
翌月曜日、夫は「仕事帰りに兄の様子を見て来る」と言って出勤した。
私の体調は万全とは言い難い。何かあった時に動けないのでは困ると思い、その日の午前中に病院へ行った。病院内なので携帯はマナーモードにしていた。
気が付いたら夫から着信が
兄が危篤なのでこれから病院に行く。私にもすぐ来てくれとのメッセージ。
着信から時間が経っていたので 病院内であれば出ないかもしれない と思いながらも一応電話をしてみる。出なければすぐ病院へ向かうつもりでいたが、出た。
これから行くと言うと、
もう亡くなったので来なくても良い
その返事に言葉を失った。
8月31日。容体悪化の連絡を受けた翌日で、まさかこんなに早くその日が来るとは思っていなかった。
その日の夕方、義兄宅に弔問に伺った。翌日は仮通夜。2日通夜、そして3日に告別式を終えた。続く6日は初七日の法要を執り行い、四十九日となる10月18日に納骨法要を行う段取りとなった。
私の体調は万全とは言い難い。不安を抱きながらの参列でひどく疲れたが、何とか無事に義兄を送る事ができた。
七人きょうだいの五番目に長男として生まれた義兄。77歳を一期に、きょうだいの中で一番先に鬼籍に入る事になってしまった。
義兄が旅立って10日経った。穏やかで飾らない人柄の義兄にもう会えないのだと思うと、やっぱり寂しい。