年配の知人が「黒豆煮たのよ」と言って、空き瓶に詰めたものを持たせてくれた。お礼を言ってカバンにしまい、電車に乗った。
カバンを膝に抱えて本を読んでいた。駅に着いて降りようとしたら、なんか膝がひんやりする。濡れているみたいだ。おかしいな、汗かくというのも変だし?と思い、ホームでカバンを開けて確認した。
黒豆の入った袋が濡れている。袋を開けると、瓶のふたがほとんど閉まっておらず、中の液体がほとんど出てしまっている。
カバンの下の方はすっかり濡れている。パニックになったが、とにかく手持ちの買い物袋に瓶を移し替え、帰宅して被害状況を調べた。
社用の携帯はカバーがぺたぺたになっていたが無事。PCも同様。その他書類も奇跡的に濡れていなかった。
スラックスは体温で乾いていたが、糊を塗ったように固くなっている。黒豆の中の液体は砂糖水みたいなものなので、それが漏れて濡れるとかなり厄介な状況になるようだ。
その時はかなり興奮した状況にあったので、とにかくカバンの中身を全部取り出して洗濯機に放り込んだ。
しかし・これが二次災害を呼ぶことになる。暫くるすると洗濯機がものすごい音を立て始めた。見たら、カバンの取っ手のところがダメになっている。
黒豆事件はまあ、年配の方が瓶をしっかり閉められなかったのだし、それをちゃんと確認しなかったとか、色々反省はあるが、それでパニクってカバンを洗濯機に放り込んだのは余計だった。
だがまあ仕方ないので、この取っ手を補修すべく、対策委員会を立ち上げた。
趣味系の材料を扱う店に行って、薄手のなめし皮(@370円)と、細めの木綿糸、皮革用接着剤を買った。
革を適当な長さに切り、裏側に接着剤を均等に塗って取っ手にぐりぐりと巻き付けた。接着がはがれないように糸をきつめに巻き付けて、乾いてから外した。柔らかい皮なので接着の追随は良く、お行儀よく着いてくれた。
リュック式のカバンなので、取っ手を持ってぶら下げる機会はそう多くはない。
ただ、取っ手の部分は色々力もかかるから、時間が経てばはがれてしまうかもしれない(皮を縫い付ければ完璧だろうが、その技術は持ち合わせていない)。2日ほど使い、さっそく週末に補修した。
暫くこれで使ってみる。具合が悪いようならまあ仕方がないな。
ちなみにスラックスはすぐにクリーニングに出したが、糊を塗ったような状態は直っていなかった。ドライクリーニングではダメらしい。時間のある時に手洗いしてみたい。