6月よりもっと前からだと思いますが、仕事その他でごたごたすることが多くて(前にもちょっと書きましたが)、結果まわりまわって、6月後半はあまりここに記事が書けませんでした。
頭抱えちゃうような仕事上の問題とかもあれば、予想外の渋滞に巻き込まれてトイレいけなくてつらかった問題とか(・いやそっちは何とか大丈夫でしたけど、頭に毒が回ったらしく、行った先で知人にやらかしたという余波が・・)、いろいろ。
個々にはべつに大したことなくても、障害物競走みたいに連続して来るとペースを保つのがつらくなってという・・。
雑誌「レコード芸術」が6月20日発売の7月号で休刊になりましたね。
創刊は1952年だったそうなので、70年以上の歴史を持つ雑誌でした。
手許には30年前に買ったものが、1冊だけ残っています。
音楽系の雑誌はあまり定期的には買っていなかったけど(たぶん一番買っていたのはFM fan)、ひところは毎月買っていたな。その月に発売(再発売を含む)になったレコードの新譜月評というコーナーがあり、評者2名が「推薦」という評価(=特選)を出すと、国内版CDの広告や店頭で「レコ芸特選!」と表示して宣伝に使っていました。
昔(30年ぐらい前)はそれなりに権威のある雑誌でした。その後のクラシックレコード界の事情はよくわからんのですが、その頃でもカラヤン、アルゲリッチ、VPOといったスタープレーヤーを中心としたマーケティングには批判があり、安価な輸入盤が多く出回るようになってからは、はた目にもビジネス的に大変じゃないかな、とか思ってはいました。
いろいろあって、20日の発売日すぐには本屋に行けなかったのですが、先日からいくつかの本屋を巡って探してみました。ありません。
近所の駅ビルに入ってた本屋は今月閉店とかで、併設貸ビデオ/CD屋のレンタル品を放出してました。8割引きぐらいで売ってたけど・欲しいものは特になかったな。。
丸の内の丸善本店に行ってもなかったので、流石にこれはと思い、ネットで調べましたがどうやら各店売り切れみたいですね。hontoは電子版の扱いがなく、紙の雑誌は全店売り切れ、楽天書店もなし、amazonは電子では扱いあり、紙の本はプレミアムが倍ついている状態。
でまあ、そこまでして買うこともないかな、という気になってきた。
それにしても、雑誌全体ここまで縮小して来ると、寂しいというよりしんどいですね。カメラ雑誌も歴史ある2誌が相次いで休刊したけど、機材云々の記事もさることながら、色々な写真家の作品を、雑誌を通してみることができることは、考えてみると得難いチャンスだったと思うのです。写真展に足を運んだり、作品集を買ったりするというのは、それなりにコストと努力が必要ですから。ウェブは一定の代替にはなりますが、あれは消えてしまうのでリファレンスにはならない。
雑誌の話から飛びますがCDなどのパッケージメディアも縮小しています。代わって配信が主流になりつつありますが、配信音楽の源はCDだということが多いので(現代新しく作られている音楽のことは知りませんが)、音源をきちんと管理しているところはともかく、零細なレーベルの音源とかはこのさきどうなっていくのか、興味のあるところです。
まあしかし、ある時期にはビジネス形態として一定の整合性を持っていた雑誌が、今消えかけているわけですね、何はともあれ。
他方ネット情報はアーカイブされにくい性質を持つと思われるので、もしかしたら今の時代の世相というのは、未来の研究者にとって資料の少ない時代、という扱いになっていくのかもしれません。
それで、レコ芸買えなかったので別のもの買ってきてしまったのでした。。