在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

ローマにイノシシが出た cinghiali a Roma

2017-03-20 23:52:10 | もろもろ、つれづれ
ローマにイノシシが出た


ゴミ箱を漁ってるイノシシの子供たち

この前の金曜日の夜、23時というからそれほど遅くはない。
スポーツセンターに勤めていての帰り道、49歳の男性の乗っていたスクーターがイノシシに体当たりされ転倒。
運悪く、頭を強打して亡くなってしまった。

目撃者がいて、イノシシは、突進したわけではないようだが、走っていたスクーターを目指し、ぶつかり、バランスを崩した運転手が転んだ。
ヘルメットは当然被ってたということだが、残念ながら全く役に立たなかったらしい。
病院に、それもすぐ近くの病院に運ばれる途中で亡くなった。

イノシシが出たのは、ローマの郊外だが、ちょっと郊外程度の場所。
大きな緑の公園、というか、緑地帯の中の通り。

昔、サルデニア島はエメレルド海岸の島巡りをした時、小な島の砂浜までイノシシが来ていて、砂浜にいた海水客が慌てていたのを沖から目撃したことがある。
しかし、そこは無人島。

今回イノシシが出たのは、ほぼ街中で、住宅街から1歩のところ。

また、数週間前にも、ローマ郊外の大通り、それも商店街になっているところをイノシシが走っている写真がフェイスブックに掲載されたらしい。

日本の熊じゃないけど、ローマではイノシシが出るようになった。
今の所、出現しているのはローマの北西の地域。

鹿注意の看板は田舎に行けばたくさんあるが、そのうち、ローマでイノシシ注意の道路標識が出たりして。

イノシシで命を落とすなんて、なんて不運。
転び方が悪くなければ命を落とすことはなかったと思うのに。。。
心からご冥福をお祈りしたい。

Indivisibili di Edoardo De Angelis イタリア映画の紹介 (邦題) 「切り離せないふたり」

2017-03-20 11:50:38 | 何故か突然イタリア映画
Indivisibili (邦題)切り離せないふたり
監督 エドアルド・デ・アンジェリス



毎週見ているゴールデン・グローブのイタリア映画上映会、行けない時もあるが、上映後の監督のインタヴューが興味深く、できるだけ行くようにしている。

1。なんの予備知識もなく映画を見る
2。あらすじなどの予備知識を仕入れてから映画を見る
3。予備知識を仕入れて見て、その後、監督直々のインタヴューがある
4。そのインタヴューがうちうちでのことならなおさらグー

当然、4が一番いい。嬉しい。
1の見方をする人もいるだろうし、それが好きという人もいるが、私は少なくとも2が好み。

オペラを観に行くのに、バレエを観に行くのに、あらすじを読んでから行くとたくさん楽しめますよ!ということに通じていると思うからである。

さて、見た後、時間がなくて記事が書けなかった映画、あまり(全然)書く気にならなかった映画があるが、これは、今年のシーズン、第1回目の上映会で見た映画。
今でも心に残っている作品の一つで、個人的にはかなり良かったのだが、あまりの忙しさに書けなかった。

実は、今でも映画の中で出てくる歌(映画のオリジナル)を覚えている。時々思い出す。
これは、ある意味かなりのことだと思っている。
個人的に、それくらい印象が強かった作品。

ヴィオラとデジーはシャム双生児。18歳になるところで、ナポリに住んでいる。
二人ともかなりの美人で、すごく歌がうまい。

結婚式、パーティーなどで歌を数曲披露して、ナポリではシャム双生児に触れると幸運が訪れると思われているらしく、ちょっと触らせ、結構な金額をいただく。
(受け取るのはマネージャーの父親、申告していると思わないからきっと脱税。。。)

シャム双生児なんて面倒な子供達でも、これで生計を立てられてしまう幸運に、家族、特にお父さんはホクホク。

ところが、あるパーティーで出会った医者に、切り離せますよ、と言われた。

検査をすると、確かに太ももの部分でつながっているとは言え、それだけ。つまり、臓器は完全に別々になっている。

今まで二人が分離できるなんて考えたこともなかった。
(ここがちょっと??(クエスチョンマーク)。18歳にもなったら、同じシャム双生児でもかなり幸運な例だという認識があっても良かったのでは?しかしこれは映画、目を瞑ろう。。。)

二人は当然似ているが、性格は結構違う。
このままでもいいじゃない、というおとなしいデジーに、一人前に恋をしたい、まさか彼と寝てる隣に妹がいるわけ?そんなぁ、と思うヴィオラ。

また、検査は無料でしてくれたが、実際の手術には高額な費用がかかる。

ここで、家族間に大きな亀裂が入る。

父親にとっては、分離されたら収入がなくなる。
(見ていて、シャム双生児という不幸な我が子たちを、ほとんど食い物にしている父親に怒り)
ナポリという貧しい土地、貧しい家庭に育ち、まだ未成年、自分たちの思うようにことが運ばないじれったさ。

上映後のインタヴューには、監督と一緒に双子が出席。
本物もそっくり(きっと代弁ができたに違いない)で、どっちも美人。

歌が実にうまい、という声に、実際に二人とも歌手を目指して(ジャンルはジャズ)音楽学校で勉強しているのだという。なるほど、だから、うまいんだぁ、とみんな納得。

監督曰く、シャム双生児は、シリコンなどを使い実際に二人をくっつけたので、撮影そのものより、その度、準備に時間がかなりかかったとのこと。

ストーリーの内容はちょっと地味かも知れない。
が、かなり心に響くところがある。
ちょっと興味を持ったら、必見。おすすめ。

双子のうち一人は、女優になることも考えたい、と言っていたので、またスクリーンに登場することがあるかも。
これだけ歌がうまいと、いろいろな役がありそう。期待。

ファレルノ・デル・マッシコの規定 Falerno del Massico

2017-03-20 09:01:39 | イタリア・ワインABC
ファレルノ・デル・マッシコにプリミティーヴォなんてあったんだ〜と調べてみた結果。



なお、ファレルノ・デル・マッシコの生産地域のブドウ栽培は、ギリシャ植民地時代から行われている。
つまり、ローマ人が飲んでいたワインの一つ、ということになる。



1989年からDOC

カンパーニャ州、カセルタ県
コムーネはモンドラゴーネMondragone、ファルチャーノ・デル・マッシコFalciano del Massico、カリノーラCarniola、セッサ・アウルンカSessa Aurunca、チェッロレCellole

*白 品種はファランギーナ 85%以上
   他、カンパーニャ州で認可されている品種 最高15%

*赤 品種はアリアニコ 60%以上
   ピエディロッソ 最高40%
   他、カンパーニャ州で認可されている品種 最高15%
リゼルヴァあり

*プリミティーヴォ 品種はプリミティーヴォ 85%以上
   他、アリアニコ、ピエディロッソ、バルベーラを最高15%混ぜても良い
プリミティーヴォ・リゼルヴァまたはヴェッキオあり

畑の収量 ヘクタールあたり 最高10t
非常に良い年で20%までの増量

ワインの収量 70%以下
これを超えたら、しかし80%は超えてはいけないが、DOC表示ができない

赤とプリミティーヴォは最低1年の熟成が必要
赤で2年以上熟成し、うち1年木の樽で熟成させたものはリゼルヴァ表示ができる
プリミティーヴォで2年以上熟成し、うち1年木の樽で熟成させたものはリゼルヴァかヴェッキオの表示ができる

*白
アルコール度 12% 以上
酸度 5,0 g/l 以上
エストラクト 15 g/l 以上

*赤とリゼルヴァ
アルコール度 12,5% 以上
酸度 4,5 g/l 以上
エストラクト 20,0 g/l 以上

*プリミティーヴォとプリミティーヴォ・リゼルヴァ
アルコール度 13%以上
酸度 4,5 g/l 以上
エストラクト 23,0 g/l 以上

なるほど。プリミティーヴォと言えばプーリアだが、カンパーニャのファレルノにもあったんだぁ。やっぱり、たまにはおさらいしないと。