Ornellaia 1997-2010 14
Le Serre Nuove 1997-2010
オルネッライアとレ・セッレの試飲会が行われた。
このところ、毎日のように何か試飲会があって、うれしく困る悲鳴なのだが、この日もその前にチェレットの試飲会があった。
チェレットの試飲会はそれは盛大で、さすが、という感じなのだが、チェレットのワインはもちろん、シャンパン、ブルゴーニュ、アルザス・・その数いったいいくつ?という感じ、全部飲みたい、でも全部飲んだら大変なことになるというすごいものだった。
オルネッライアの28ワインが後に控えているので、そう飲めない。また、おいしそうなチーズがたくさん出ていたのだが、こちらも控えた。デザートワインは、飲んでしまうと、オルネッライアがまずくなってしまう。そこで、58年ヴィンテージ!と言っている友人を尻目にあきらめた。
こういう盛大な試飲会を同じ日にやらないで欲しい・・・
ところで、チェレットは、これだけ盛大なのに無料。そして、偶然だが、オルネッライアと同じ場所だったため、オルネッライア開始のぎりぎりに上から下に移動したのでした。
そんなわけで、オルネッライアの会場に着いたときには、もうかなりの人が入っていた。上でも(チェレットの方)結構知り合いに会ったが、こちらも知った顔が結構いる。しかし、ぎりぎりの時間だったので、むしろ翌日になって、FBを通して、実はいたのね、という人が何人か出てきた。早めに行っていれば挨拶ができたのだが。
さて、オルネッライアとレ・セッレ、それぞれ14ヴィンテージずつで、合計28ワイン。
AISは、古い方のヴィンテージから飲む。
個人的には新しい方から飲む方が好きだが、こういうときにはこの順番はうれしい。
新しい方から飲んだら、15を越えるころにはいいかげんにわからなくなる。
新しいヴィンテージはまだ飲む機会があるが、あまり飲む機会のない古いヴィンテージに集中したい。
というのも、AISはワインを吐き出してはいけないので、さすがに28ワインの試飲は結構きついのである。
それに、かなり控えたとはいえ、上(チェレット)でフランスワインをかなり飲んだ。
集中力がなくはないと思っているが、20を越えたころには、さすがにいいかげんに嫌になった。
さて、ヴィンテージは1997年から2010年までがそれぞれ。
なお、結構細かくメモは取ったのだが、だいぶ省略。
このところ毎日、本当に毎日試飲会があり、追いつかない。
1997年
澱がすごいが、色はまだ濃く、香りの強さは十分。強さとエレガントさを兼ね備えている。とてもきれいによく熟したワインという感じ。バランスも取れていて、また飲みたいヴィンテージ。
当然、レ・セッレの方もかなり良い。
1998年
残念ながらかなり消えている。すでに飲み頃を通り越した感じ。タンニンはまろやか(過ぎ)、そして持続性がない。
レ・セッレの方は、細く弱弱しい感じでもある。
1999年
98年よりは強さがあるが、やはり持続性がすごくあるとは言えない。鉱物の香りが出ていて、味は酸より塩味が強い。
レ・セッレは、緑の香りが出て、軽め。
2000年
非常に良い。昔、2000年のブルネッロを見たら買え、とか、モンタルチーノの某エノテカが2000年ヴィンテージを揃えているとか言われたが、やはり良い年であるのは間違いない。とても複雑で、深みがあり、ほのかな緑の香りが加わりエレガント。持続性があり、スパイスの香りがきれいに残る。
レ・セッレも非常によく、値段とのバランスはこちらの方が良いかもしれない。
2001年
若干アニマル臭が出ている感じで、酸味の強さが目立つ。
レ・セッレはやや疲れている感じで、アルコールが上がってくる。
2002年
寒い年で、多くのワインが造られなかった年であるが、やはり細い。しかし、この細さはエレガントであるとも言える。ミントやユーカリの香りが色を添える。
レ・セッレも同様に細く、森の木の実の香りがほんのり上がる。
2003年
対照的にかなり暑かった年。フルーツのコンフィやカラメルなど、ふくよかさが出ている。
レ・セッレは、なぜか澱がすごかった。梅としそを感じる。
2004年
バランスの取れた良いワインの多い年だが、とてもきれい。まろやかで、バランスがよく、非常に心地よい。おいしい、と思わずうなるおいしさ。
レ・セッレも同様に良い。
2005年
やや小さくまとまる感じ。個性にちょっと欠ける。
レ・セッレも同じくやや弱く、持続性があまりない。
以下、省略。
どのヴィンテージも、単品で飲んだらおいしいに違いない。素晴らしい、よく熟しているね、とか、良いコメントだらけになると思う。しかし、縦飲みをすると、良い年と悪い年がどうしても出てきてしまう。
ある意味で残念、そして、もったいない話であるが、しかし、やはり貴重な経験になったのでした。