在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

“ヴェルディッキオ・ディ・マテリカ 2004”ファットリア・ラ・モナチェスカ

2007-08-27 07:54:59 | Marche, Umbriaマルケ、ウンブリア
"Verdicchio di Matelica 2004” Fattoria La Monacesca –Marche
ヴェルディッキオはマルケ州を代表する土着品種である。国際品種があれだけイタリア全土で流行った時に、よく健闘した品種だと思う。幸い、好みの流行はイタリア土着品種に行くようになり、ヴェルディッキオにも再び輝かしいスポットがあたっている。
品種は当然、ヴェルディッキオ100%。
色はやや緑がかった黄色。濃い目で、黄金色に近い。緑がかった色はヴェルディッキオの特徴の一つである。
香りは、ミネラルが強い。また、よく熟した、また、少し酸化したとも言えるフルーツ臭も強い。リンゴの香りはレネッタ種mela renetta、パイナップルはフレッシュと言うより缶詰のもの、そして、花の香りも強い。香りの強さは良く、インパクトもあり、複雑性も程よくある。香草、白コショウなどの緑、スパイシーな香りが全体を引き立てている。
味は、インパクトが甘い。しかし、糖分ではなく、まろやかさから来ている。そして、すぐにヴェルディッキオに多い苦味が出てくる。しかし、これが良いのである。この心地よいほろ苦さは全く邪魔にならず、むしろ個性になっている。そして、白なのに程よいボディがあり、肉質polpaを充分感じる。アーモンド風の香りあり、全体に酸は抑えられて隠れている。ビターチョコと甘さがうまく絡む感じの後味。また、蒸留酒にも感じられる、やや酸化をおびたような感じも残る。
これで、酒屋価格10ユーロだから嬉しい。

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