Maria per Roma マリア、ローマ、ベアと一緒
監督 カレン・ディ・ポルト
ノミネーション、2018年になってからの第1作。
監督兼主演、どちらも(ほぼ)無名、40代初め、かなり美人(つまり女性)で作りあげた長編第1作。
同じ女性としてなんだか共感するところがある作品。
配給がなかなかつかず、しかし、友人を通して上映してもらったあるローマの映画館では3ヶ月のロングランだったそう。
同じように共感する女性が、口コミでだんだんと集まってきたんだろうなー
予算がなかったのでできるだけ節約したとのことだが。「そんな感じが見えてなかった?」との監督からの質問に、「見えましたー」の声はなかったが、実際に見えてなかったわけではない。
しかし、無名の女性監督の処女作でもあり、その全体に素朴な感じが、かえってこの映画の個性を増しているように思う。
マリア。
いたってありふれた名前。
それがこの映画には合う。
マリアは、裕福な家庭に育った。お父さんがお小遣いとして娘に渡すお札が懐かしのベルニーニのピンクのお札。50000リラ。(5千円の感覚)
しかし、そのお父さんはまだ若くして亡くなってしまう。
骨董品屋をなんとか切り盛りしているお母さんとの仲はまずまず。
悪くはないが、未だに独身、犬とベタベタ、夢ばかり追いかけて定職があるような無いような娘に何とかして欲しいと思っている。
親心としてはよくわかる。
しかし、裕福で育ったこともあるだろう、危機感(かなり)イマイチのマリアは、いつかきっと女優になるのを夢にて、演劇学校に通ったり、あっちやこっちのカメラテストに挑戦したり、毎日必死に頑張っている。
仕事は、旅行者向け、貸しプライベート・アパートのチェックイン・アシスタント。
あっちのアパート、こっちのアパートと、アパートの鍵を持って、旅行客からの電話、エージェントからの電話に、恋人ベア(これが犬、めちゃ、かわい〜)をカゴに乗せて、バイクで奔走する。
予定よりちょっと早く着いちゃう観光客、着いてるはずなのに姿が見えない観光客、寄り道をいっぱいしちゃって遅刻の多いマリア。でも、いつもなんとか切り抜ける。
いやー、忙しい、忙しい。。。
そんなマリアの1日、たぶん、いたって普通の1日。
涙あり。笑いあり。
見てる方が、そんなに寄り道しちゃ、もうお客さん着いちゃうよー、と声をかけたくなる感じ。
実は、家族、知り合い、友人(ほぼ)総動員で、みんな喜んでタダで協力してくれたそう。出演も。アパートも。
なるほどねー
そんなので、制作費をかなり節約できた、ということらしい。
ローマの景色、あちらこちら、いっぱい。
ローマ好きには見応えあり。
犬のベアがかわいいー
本当に飼っている、自分の犬。(見事な演技〜)
監督、脚本、主演の3本立てを一人でやっている。
「それって、すごく難しく無いですか?」の質問に「ウッディ・アレンが言っていたけれど、かえってやりやすいと思う」との回答。
本当は、評判が良かった2本目の短編のあと、もう1本短編を撮るはずだったのが、いろいろなスケジュールがうまく合わず、それなら、もう長編を撮っちゃおう、の勢いで撮ったとか。
マリアの1日もそうだけれど、昔は結構裕福、でもこの不況で、プライベート・アパートを貸したりしないと困ってしまう過去の富裕層のデカダンス的姿も描きたかった、とのこと。
スカートをはいたナンニ・モレッティ(超大御所映画監督)という評もあり、将来、異色女性映画監督として大成功することもあり得るような気がする。
本物も、作中のマリアと同じで、髪をかき分けかき分け、とても明るくおしゃべり、美人女優監督だった。
監督 カレン・ディ・ポルト
ノミネーション、2018年になってからの第1作。
監督兼主演、どちらも(ほぼ)無名、40代初め、かなり美人(つまり女性)で作りあげた長編第1作。
同じ女性としてなんだか共感するところがある作品。
配給がなかなかつかず、しかし、友人を通して上映してもらったあるローマの映画館では3ヶ月のロングランだったそう。
同じように共感する女性が、口コミでだんだんと集まってきたんだろうなー
予算がなかったのでできるだけ節約したとのことだが。「そんな感じが見えてなかった?」との監督からの質問に、「見えましたー」の声はなかったが、実際に見えてなかったわけではない。
しかし、無名の女性監督の処女作でもあり、その全体に素朴な感じが、かえってこの映画の個性を増しているように思う。
マリア。
いたってありふれた名前。
それがこの映画には合う。
マリアは、裕福な家庭に育った。お父さんがお小遣いとして娘に渡すお札が懐かしのベルニーニのピンクのお札。50000リラ。(5千円の感覚)
しかし、そのお父さんはまだ若くして亡くなってしまう。
骨董品屋をなんとか切り盛りしているお母さんとの仲はまずまず。
悪くはないが、未だに独身、犬とベタベタ、夢ばかり追いかけて定職があるような無いような娘に何とかして欲しいと思っている。
親心としてはよくわかる。
しかし、裕福で育ったこともあるだろう、危機感(かなり)イマイチのマリアは、いつかきっと女優になるのを夢にて、演劇学校に通ったり、あっちやこっちのカメラテストに挑戦したり、毎日必死に頑張っている。
仕事は、旅行者向け、貸しプライベート・アパートのチェックイン・アシスタント。
あっちのアパート、こっちのアパートと、アパートの鍵を持って、旅行客からの電話、エージェントからの電話に、恋人ベア(これが犬、めちゃ、かわい〜)をカゴに乗せて、バイクで奔走する。
予定よりちょっと早く着いちゃう観光客、着いてるはずなのに姿が見えない観光客、寄り道をいっぱいしちゃって遅刻の多いマリア。でも、いつもなんとか切り抜ける。
いやー、忙しい、忙しい。。。
そんなマリアの1日、たぶん、いたって普通の1日。
涙あり。笑いあり。
見てる方が、そんなに寄り道しちゃ、もうお客さん着いちゃうよー、と声をかけたくなる感じ。
実は、家族、知り合い、友人(ほぼ)総動員で、みんな喜んでタダで協力してくれたそう。出演も。アパートも。
なるほどねー
そんなので、制作費をかなり節約できた、ということらしい。
ローマの景色、あちらこちら、いっぱい。
ローマ好きには見応えあり。
犬のベアがかわいいー
本当に飼っている、自分の犬。(見事な演技〜)
監督、脚本、主演の3本立てを一人でやっている。
「それって、すごく難しく無いですか?」の質問に「ウッディ・アレンが言っていたけれど、かえってやりやすいと思う」との回答。
本当は、評判が良かった2本目の短編のあと、もう1本短編を撮るはずだったのが、いろいろなスケジュールがうまく合わず、それなら、もう長編を撮っちゃおう、の勢いで撮ったとか。
マリアの1日もそうだけれど、昔は結構裕福、でもこの不況で、プライベート・アパートを貸したりしないと困ってしまう過去の富裕層のデカダンス的姿も描きたかった、とのこと。
スカートをはいたナンニ・モレッティ(超大御所映画監督)という評もあり、将来、異色女性映画監督として大成功することもあり得るような気がする。
本物も、作中のマリアと同じで、髪をかき分けかき分け、とても明るくおしゃべり、美人女優監督だった。