乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

映画とイチゴジャム『21グラム』の重さ

2006-07-18 | 映画
           21gのイチゴジャム↑



21Grams

     21グラム 




              満足度  ★★★☆☆







   今日はこの映画における21グラムとは何かを考える

    映画とイチゴジャム『21グラム』の重さ










        2004年  アメリカ  124分



     製作・監督  アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
  
        脚本  ギジェルモ・アリアガ



      キャスト   ショーン・ペン
             ナオミ・ワッツ
             ベニチオ・デル・トロ
             シャルロット・ゲンズブール




          ヴェネチア映画祭で3部門受賞
          ナショナル・ボード・オブ・レビューのトップ10作品賞主          演男優賞を受賞
          






 別の世界に生きる3人の運命を引き寄せたのは、ひとつの心臓だ。




 余命1ヶ月と宣告されて、心臓移植以外に助かる道のないポール。

 ドラッグ依存の過去を断ち切り、今では優しい夫と2人の幼い娘と幸せに暮らしているクリスティーナ。

 信仰に救いを求め、心の平静を得ようとする前科者、ジャック。

 上のような3人。






 ある日、ジャックが運転するトラックが、クリスティーナの夫と娘たちの命を奪う。

 男の心臓を移植されたポール。

 心臓提供者を知りたい…

 ポールの願望から始まり、事実として着実に3人の運命を狂わせ始める。





 各自との格闘、人間愛の始まると別れ、憎悪、そして色々な出来事を経て、彼らが最後にたどり着く運命の皮肉さ。




 最後にとったポールの行動は、人間の極限の苦痛や恐怖からの解放

 そこのはきれいごとや精神上のたわいない揺れ動き感情の全てをも否定してしまう。

 ポールは信念や思いやりを飛び越えて、苦痛という神の前ではそれらを投げやり、自分の為だけの苦からの解放のために『死』を選ぶ。

 男と女がもめあっている中で、それは余るにも二人にとってポールの行動は予想外であり、あっけない死の選択であった





『人は死ぬと誰でも21グラムだけ軽くなるという。それはどんな人であっても…』






 この21グラムとは一体何を言い表したいのか…

 一般的に考えるならばこの21グラムは魂と考える方も多いだろう。

 しかし私は、『人間の苦悩』と考える。

 苦悩は各自さまざまでしょうが、心にに秘めた、或いは肉体に関する自分との戦いを万人が持ち合わせている。

 苦悩の程度こそ違え、それは第三者から見た比較の問題に過ぎず、各人にとっては最大の問題点であり苦悩であるのでしょう。

 人間は感情を持ち合わせており。その苦悩からの開放によって21グラム軽くなる。


 そして…

 その21グラムといった重みは宇宙万物から考えるととるにたりない数字(重みであり、かさ)であるのです。



 こうして考えるとこの21グラムは本の微量なのですが、人間の生きている証でもあり、21グラムといった重みは反対に宇宙よりも大きな数字とも考えられるのが不思議です。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 蝶の舌 / LA LENGUA DE LAS ... | トップ | KABUKIことば帖 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事