乱鳥の書きなぐり

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『義経千本桜~木の実・小金吾討死』『義経千本桜~すし屋』→翌日も『義経千本桜~すし屋』仁左衛門

2014-05-25 | TVで 歌舞伎・能楽



『義経千本桜~木の実・小金吾討死』(当日放送)『義経千本桜~すし屋』(録画)を通しで見る。
 翌日、また、『義経千本桜~すし屋』を見る。
 通し狂言で見ると、『すし屋』は輝きを増す。
『すし屋』ラスト間もなくのこと
 竹やぶで逃れ待っていた維盛や若菜など三人をよぶための笛を吹く権太のリアルで痛々しい縁起に涙が流れる。
 ラスト、権太は笛の入っていた布袋を口にし左ほほにすりつける。ここで、涙は溢れ出る。
 今までの仁左衛門丈もすごかった。
 そして今回通し狂言という事で仁左衛門丈が今一度役者の名をかけて練り上げられた権太なのかもしれないと勝手に想像する程に素晴らしいと感じる。
 一層重厚さとリアルさを強調された仁左衛門丈の『すし屋』の権太であった。
 こんな舞台を劇場で見られたみなさまは幸せだろうと痛感した。




 


 『義経千本桜~木の実・小金吾討死』

本編尺:56分
出演:片岡仁左衛門 中村東蔵 中村梅枝 片岡市蔵 中村歌六 片岡秀太郎

周囲を困らせる腕白者の事を関西弁で「ごんた」と言うが、この作品の主人公・いがみの権太はその由来となった人物。小悪党だが愛嬌があり憎めない、そんな権太を当たり役とする仁左衛門がつとめ評判をとった舞台をお届けする。

「木の実・小金吾討死」の場は後に続く「すし屋」の伏線となる場面。平維盛の家来・主馬小金吾は、御台・若葉の内侍と六代君に付き添い、維盛の行方を捜している。そこへ小悪党の権太が現れ、善人を装って小金吾から金を巻き上げる。その後、大勢の追手に囲まれた小金吾は壮絶な最期を遂げる。そこへ偶然通りかかった権太の父・弥左衛門が小金吾の首を討ち落として持ち帰り…。仁左衛門の権太、東蔵の若葉の内侍、梅枝の小金吾、歌六の弥左衛門、秀太郎の小せんで。

(2013年/平成25年10月・歌舞伎座)


 『義経千本桜~すし屋』

本編尺:91分
製作年:2013年
出演:片岡仁左衛門 片岡秀太郎 中村時蔵 片岡孝太郎 坂東竹三郎 中村歌六 中村東蔵 片岡我當

情深い仁左衛門の権太、一瞬の間の悲劇が涙をさそう。
すし屋を営む権太の父・弥左衛門は、源氏に追われる平維盛を奉公人として匿っていた。しかし権太が訴人すると聞き、妹のお里が維盛を逃す。そこへ頼朝の重臣・梶原景時が訪れ、維盛の首を差し出すよう弥左衛門に命じるところ、権太が褒美欲しさに維盛の首と内侍親子を突き出した。怒った弥左衛門は思わず権太を刀で刺すが、実は権太は偽首と自分の妻子を引き渡したのだった…。仁左衛門の権太、秀太郎の小せん、時蔵の弥助実は平維盛、孝太郎のお里、歌六の弥左衛門、東蔵の若葉の内侍、我當の梶原景時で。

(2013年/平成25年10月・歌舞伎座)





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