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ミナミ座(京都)カオミセ興行 2005
【サカタトウジュウロウ シュウメイヒロウ】
12/11(夜の部)家族4人
12/22(昼の部)家族4人
231年ぶりの三代目誕生とあって、歴史的重みを感じるシュウメイヒロウの瞬間にたちあうことができたという満足感を感じる。
この思いを家族と分かち合えて幸せに感じます。
今回はかなりの期待をこめて、家族全員で、朝夕観劇いたしました。
もちろん今回は気合を入れて、1階で観劇。
カブキ色が濃く、芝居を観たという満足感の味わえる舞台であったという、喜びの味わえるものでした。
【昼の部 12/22】
「ユウギリ名残のショウガツ」と「ソネザキ心中」はトウジュウロウを満喫できる演目でした。
「ユウギリ名残のショウガツ」においては紙子(紙で作られた衣装)という装いを、当時を想定しての再現。
サカタトウジュウロウとしての思い入れが伺える。
待ってましたのニザエモンは出番が少なく、寂しい。
夜の部の芝居中の口上や一般的なそれに比べ、仰々しく笑いの少ない口上であった。
仰々しく、厳かに口上はおこなわれた。
心なしか役者の顔は緊張気味。
張り詰められた緊迫感の中、舞台は品良く進行。
ショウチクや役者たちの思い入れが伺える。
それほどまでにサカタトウジュウロウとは偉大な役者だったのであろうと同時に、今回シュウメイされたトウジュウロウに期待が大きいのであろうか。
キチエモンの「ゴトサンバソウ」は喜劇を演じきり、素晴らしい出来であった。
キチエモンはこういった茶目っ気の必要な芝居も上手い。
ただ「京人形」のキクノスケは美しく素敵。
ただ足の動きがおしい・・
若手の中ではトップクラスに好きな役者の一人のキクノスケ。
上手い役者だけに、ちょっとしたジレンマが痛々しかった。
しかしこの若さでここまでできるのは素晴らしい。
期待の持てる大型役者になられるのは確実であろう。
って言うか、かなり好きな役者さんの一人なんだ。
【昼の部 12/22】
今回の「ホンチョウ廿四コウ」は素晴らしい芝居に出来上がっていた。
家族Aは痛く感心し、目を輝かせていた。
家族Bとはこれがきっかけとなり後に二人で文楽に行く。
「翼が欲しいぃ~、はねがほしいぃ~~、いっそ 飛んで行きたいぃいぃ~~」
上なる名台詞の声色と抑揚は、今も私の心に深く刻み込まれている。
【全体を通じて】
全体に見て昼の部は楽しめる演目であり、夜の部はトウジュウロウらしさを覚える。共に満足の行く舞台であった。
個人的には「ホンチョウ廿四コウ」にトウジュウロウの思い入れを感じ、感動した。
彼はあの舞台では人形に彼の魂が乗り移ったような錯覚に陥った。
それほどまでに彼は人形になりきっていた。
長い歴史の流れの中で、人も芝居も文化も引き継がれる。
、トウジュウロウを想像し、トウジュウロウを楽しめる時代に生きることに喜びを感じた顔見世であった。