MOS-YANの自然観察日誌

身近な自然を探したら…

南の島の妖精達

2015年12月27日 | 写真

今年も総集編の時期になりました。

昨年までは、その年に撮った写真から選んでいましたが、5年前に昆虫写真撮影を再開し、今年で一段落した『沖縄の蝶』から選ぶことにしました。

過去5年間で6回(石垣島3回、沖縄本島2回、宮古島1回)、延べ撮影日数は21日でした。

まだまだ撮り足りませんが、一応初期の目的は達成出来たと思います。

さすがにBEST10を決めるのには数が多すぎ、参考のカットも含めると20枚近くになってしまいました。

原則として翅に欠損や傷が殆ど無いことが選択の条件になっています。

撮影機材:EOS7D (EOS7D MarkⅡ)+EF70-300mm F4-5.6L IS USM

まずは『タテハチョウ科』から始めます。

1.アオタテハモドキ(タテハチョウ科 撮影:雌(左)2014年7月 雄(右)2013年7月

美しいコバルトブルーの雄はこの1色だけなのですが、雌は数種類の変化型がいます。 雌の方が眼状紋が大きいので区別が付きます。

2.タテハモドキ(タテハチョウ科) 撮影:2012年6月

過去に2度しか出会えていませんが、完璧な翅の個体が撮れた事はラッキーでした。 以前ブログに上げた時、リボンを付けたカエルみたい…と書いたような記憶があります。(^^)

それにしてもアオタテハモドキもそうですが、何故…モドキなんて名前が付いているのでしょうね?

3.オオゴマダラ(タテハチョウ科) 撮影:2014年7月

日本産最大種の一つです。 離島だけで無く、賑やかな那覇市内でもフワフワと優雅に飛んでいるのを見ることが出来ます。

4.スジグロカバマダラ(タテハチョウ科) 撮影:2011年6月

宮古島や八重山諸島では、センダングサ(写真の花です)が咲いていれば、必ずこの蝶がいると言っても良い程ポピュラーな蝶です。

八重山地方では土着しているそうですが、それより北では迷蝶とされています。

参考:カバマダラ(タテハチョウ科)撮影:2011年6月

スジのないカバマダラです。 関東ではお馴染みになったツマグロヒョウモンの雌はこの蝶に擬態している、と言われています。

幼虫の食草であるトウワタなどに、毒が含まれているので鳥の餌になりにくいらしいですね。

5.ミナミコモンマダラ(タテハチョウ科)撮影:2012年6月

撮った時はリュウキュウアサギマダラだと信じて疑いませんでした。 東京に帰ってから改めて見たところ、微妙に模様が違うので調べ直した結果、ミナミコモンマダラであることが解りました。

フィリピン方面からの迷蝶で、希に八重山で確認されるそうです。

参考:リュウキュウアサギマダラ(タテハチョウ科)撮影:2012年6月

こちらが本家(?)のリュウキュウアサギマダラです。 模様の違い解りますか?

6.ツマムラサキマダラ(タテハチョウ科)撮影:2014年7月

南西諸島で美しい紫色の翅を持っている蝶は、この他にヤエヤマムラサキ、リュウキュウムラサキが有名です。

この2種に関しては、まだ翅が完璧な個体を撮影出来ていません。(撮ってはいるのですが…)(^^;)

7.キミスジ(タテハチョウ科)撮影:2012年6月

2005年に西表島で記録されたのが初めてとのことなので、最近定着した蝶のようです。 写真は縄張りを見張っているところです。

8.ベニモンアゲハ(アゲハチョウ科)撮影:2014年7月

真っ赤な体にスマートな翅、でもちょっと年季が入ってしまうとこの赤色が薄くなってしまいます。 これだけ美しい個体が撮影出来れば、それだけで行った甲斐があったと言うものです。(^^)

9.シロオビアゲハ(アゲハチョウ科)撮影:2015年7月

奄美以南に生息するアゲハチョウです。 雄は名前通りのシロオビ型(左)だけですが、雌はベニモン型が多く見られます。

確かに上記のベニモンアゲハと似ていますよね。(こちらの方が大型で、胴の色は黒ですが…。)

10.カワカミシロチョウ(シロチョウ科)撮影:2015年7月

今年宮古島で撮ったもので、参考として次に上げたナミエシロチョウだとばかり思っていました。 南西諸島で記録されることが多い迷蝶だそうです。

参考:ナミエシロチョウ(シロチョウ科)撮影:2011年6月

カワカミシロチョウに比べて黄色が強いですね。 でも、かなり似ていると思いませんか?

11.ツマベニチョウ(シロチョウ科)撮影:2012年6月

九州南部などでも見られるようです。 ハイビスカスなどの赤い花にとまっているところは、まさに南の島の蝶という感じなので、これを外すわけにはいきません。

以上、南の島の妖精達でした。

参考:『日本のチョウ』誠文堂新光社

 

5年間に撮りためた沖縄の蝶からの総集編でしたが、昆虫狙いで歩いていると予定外の写真が撮れてしまったりします。

でも何故か、一緒に昆虫探しを手伝ってくれているカミさんが見つけることが多いんですよね。(^^;)ゞ

この時もまさにそのパターンでした。

蝶を追いかけていた時、「アカショウビン、アカショウビン!」というカミさんの声。

指さす方を見ると、15m程前方の木にリュウキュウアカショウビンがとまってこちらを見ています。

以前にも30mほどの距離から撮ろうとして逃げられたことが2回程あるので、果たしてレンズを向けて良いものやら?

見ていても仕方が無いので、ダメ元でカメラを向けたのですが、…逃げません。(^-^)

撮影機材 EOS7D + EF70-300mm F4-5.6L IS USM  (以下の3枚は全てノートリミングです。)

ISO800  1/250  F5.6

後で地元の人に聞いたところ、アカショウビンの若鳥はかなり好奇心が強いので、向こうから出てきた時は意外に逃げないのだそうです。

数枚撮ったところで、画面左方向の林の中に入ってしまいました。

ソッと追いかけて林の中に入ってみると…、なんと目の前約5m程(距離計は5mの内側でした)の枝にとまっているじゃありませんか。

この距離でも逃げません。(こんな近くでで撮れちゃって良いのかな?)←これ、その時の本音です。

テレ端でははみ出してしまうのでズームアウト。 後でデータを見たら焦点距離は182mmでした。

ISO800  1/250  F5.6

木漏れ日のムラが惜しいな~と思っていたら、突然飛び降りて地上で何か(おそらくバッタのような昆虫です)を咥えて飲み込んだ後、少し離れた枝にとまりました。

これがベストポジションでしたね~。 ムラが無く柔らかい感じの光線です。 ISO800  1/500  F5.6  焦点距離300mm

後で考えても「ツイてたな~。」ですよね。 (^-^)

 

以上で今年の総集編は終わりです。

また1年かけて年末のお気に入り写真を上げられるように頑張りたいと思います。

コメント
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