あるところにメグ猫さんという
たいそうどんくさい人がおりました。にちようびの昼下がり、
黄色に変わった交差点の信号を
短パンをはいて
トテテテテと渡っていたメグ猫さんは
ビタンと転んでしまいました。
前方にツーーとすべっていったメグ猫さんのケイタイ電話は信号が変わって走り出した反対車線の車に
あろうことか次々と踏みつぶされてしまったのです。
メグ猫さんはそれをただただ
見ているしかありませんでした。
車のあいだをぬって
拾い上げたケイタイは
もはや在りし日の面影をとどめておらず
液晶は割れ
電源を入れることさえできません。
メグ猫さんがたいじにしていたキラキラの星が3つついたストラップも
粉になって道路へ飛び散っておりました。
しかしメグ猫さんは
なぜか半笑いでそれらを拾い集めて帰りました。家の人から
「ケイタイが轢かれたのになにをニヤついておるのか」
と不気味がられたメグ猫さんは
「だってそんな、いかにもマンガみたいで笑っちゃう」
とニヤつくばかりでした。
そんなメグ猫さんは
7月にも汲み取り式トイレにケイタイ電話を落として壊滅させたばかりです(・∀・)♪+.゜
メグ猫さんは
ぽてぽて歩いてドコモショップへたどりつくと
店のしんせつなおにいさんが
「修理の間代わりにこれを貸してあげますよ」
と、いつの時代のものかよくわからないぶ厚いケイタイ電話を貸してくれました。
ありがたく貸してもらったメグ猫さん
おにいさんいわく、
データ復元の可能性は50%以下だそう。
どうかデータ修復が成功しますようにとお祈りして
メグ猫さんは寝ます
おしまい。
(メグ猫さんのケイタイへは
メルアドも携帯番号も今までのと同じで繋がります)