京都に生まれ、京都に住んでいます。
地元だけど、
京都のメジャーな観光地も好きです。
お寺も、プラプラと無目的に涼みに行きます。
修学旅行生のおみやげのイメージがつよい八つ橋なども
好きでよく買って食べています。
(西尾さんの八つ橋が、いちばんおいしおす)
インスタ映えといわれる、
京都人があまり行かないようなミーハーな場所も好きだし
または、観光案内には載らないマニアックな場所も愛しています。
けど、こんなふうになってきたのは
歳をかさねてからです。
若い頃は、都会に住んでいました。
都会でバンドをしたくて
卒業したら、一目散に京都を出てゆきました。
京都人の、閉鎖的なところも、ちょっとニガテでした。
お寺めぐりも、
10代の頃は、何が楽しいかさっぱりわからなく。
ねえ、お寺行ってもバンドに関係ないやーん
お寺へ行くくらいなら
スタジオ入ったり
ライブハウス行ったり、
楽器屋めぐったり
中古レコード探したり
インド雑貨のお店に行こうよぉ
なんて思っていました。
でも、今は
音楽活動と、ギターと、京都の景色は
いつの間にか、ぜんぶつながっている気がします。
大人になって、
しんどいことが増えて
バンドどころじゃなくなるような時に
京都のわびしいお寺に佇んでは
無駄のなさに洗われ
嵯峨野の竹林で
鬱蒼と風に吹かれて心が動き
あでやかなものを見ては
キラっとしたものを思い出し
少しずつ生き返ったり、
とても生活感のある古い商店街を歩き
オシャレじゃない所帯ぽさに
生きてるな感を実感したり
ネオンの消えている昼間の祇園町で
電線が複雑に絡んでいるのを見て
エモエモな気持ちになり
岡崎あたりの空の広さに
情熱めいたものを吹き返したりしています。
役者さんは
「女遊びは芸の肥やし」なんていうけれど
それと同じように
見るものがギターの肥やし。私の栄養。
艶のあるギター弾きになりたいな。