*「魁!!女塾」*

THE GOOD LOVIN’sというバンドでギターを弾いています
京都市在住

2023/03/14

2023年03月14日 | blog
 


今日はホワイトデーです。

バレンタインやホワイトデーになると毎年思い出してしまう、ちょっと恥ずかしい記憶があります。


わたしは、良くも悪くも
あまり人のことが気にならないほうです。

非常識なことはしないよう気をつけてはいるつもりだけれど
例えば自分だけがはぐれていても、だいじょうぶな人間です。

そういう部分が招いた、気づきの思い出です。



20代の頃、オールディーズの生演奏をするお店で働いていたことがあります。
元プロのミュージシャンだったマスターがやっているお店です。

ギターが弾けるならベースも弾けるやろ、ここで働かないか?となり、
マスターのバックでベースを弾く仕事をすることになりました。
ドラムの人や、ギターの人もいました。
接客のお姉さん達もいました。


最初の年のバレンタインデーの日
普段どおりふつうに出勤しました。

すると、お姉さんたちは
お客さんにちゃんとチョコレートをいくつも用意していたのです。

お客さんに「ハーイ♡」といい感じで渡すと
場が和みます。


わたしは、そんなことにも全く気が回らず
何も用意していませんでした。

あっ、そうだったんだ・・・
と呆然としていると

マスターが、他の人に気づかれないように
紙袋を渡してきました。


「これ、めぐみちゃん用に買っておいたで。
きっとそういうタイプやないと思ったから。
謝らんでええ
ホステスさんやないんやから、そのままでええ。
これをお客さんにあげなさい。
お客さんってのは、案外そういうことがうれしいものなんやで」

というような内容のことを言いました。

中を見ると
包装されたチョコレートがいくつも入っていました。


わーんマスター
ゴメンネありがとうという気持ち以上に
接客業を長くしている人はなんでもお見通しなんだと改めて思い、襟を正しました。


それから20年以上の月日は流れ、2023年。
わたしは、やっぱりいまだに義理チョコをあげるという習慣が身についていません。
天国のマスター、お元気ですか
やっぱりなかなか変わらないものですね。


今年はバレンタインデーに
私のいいひとにひとつ贈り
ホワイトデーにひとつ、いただきました。