TanteOLのキドアイラク

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ミニコンサートと作曲家ヨーゼフ・マルクス

2009-11-02 09:36:37 | Music



音楽とは関係ない写真から始まってスミマセン・・・
岡山が地元のFさんから、昨日オミヤゲにいただいた、
きび田楽です。
パッケージの桃太郎ご一行がキュート・・・
おサルさんが、桃太郎のすそをつかんだ感じがイイです・・・

季節はずれの暑さの昨日、
尊敬するS先生門下のミニコンサートが行われました。
先生がお住まいのケアハウスのホールをお借りして、
その時に勉強している曲を歌い、皆さまに聴いていただくというものです。
私たち音楽を勉強する者にとっては、
お客様の前で演奏するということが、どんな練習よりも勉強になるので、
定期的にこのような機会を与えていただいていることは幸せなことです・・・

このコンサートは、今回で55回目でした。
演奏する曲は、ほとんどがドイツ歌曲ですので、
いつの頃からか、曲の簡単な内容を説明しながら聴いていただく、
というスタイルになりました。
私が担当させていただいています。
解説の原稿は、演奏する方たちから対訳などをいただき、
自分なりの言葉にして作りますが、
短くまとめるということが意外に大変で、
いつもちっちゃいノーミソがフル活動です・・・
でも、インターネットでも調べたりして、
その曲について深く勉強することになるので、
これは自分の財産になるなあ、と思っています。

さて、昨日、私自身は、シューマンの
Schneeglöckchen(雪割草)、Aufträge(ことづて)
Geisternähe(魂を身近に)、Er ist's(春だ)
を歌いましたが、
オーストリア出身の作曲家、ヨーゼフ・マルクスの作品を
歌われた方がいらっしゃいました。
マルクスは、1882-1964。
作曲家であると同時に優れた音楽教育者でもありました。
ロマンティックかつ豊かな作風で、150曲ほどの歌曲を残しています。
マルクスは、一般にはあまり知られていませんが、
S先生とつながりがある関係で、
私たちの間では、勉強する人も多いのです。
私も昨年のリサイタルのプログラムに入れました。

今回初めて聴かせていただくことになった
「日本の雨の歌」という歌曲は、
万葉集のある歌がドイツ語に翻訳され、作曲されているのです。
天武天皇が奈良の吉野を訪れた際詠んだ歌で、
「み吉野の御金が岳に絶え間なく雨が降るという、定めなく雪が降るという。
その雨の絶え間がないように、その雪の定めがないように、
私は恋する、あなたの肌の香りに」
といった内容となっています。
この内容を理解した上で曲を聴いてみると、
ピアノが雨だれを表わしていたり、
何より、とてもロマンティックな音楽でいろどられていて、
大変興味深かったです。

さて、マルクスと先生のつながりです・・・
S先生は、ウィーンに留学なさっていたのですが、
師事した先生の先生がマルクスで、
彼の75歳のお誕生日の記念の会の際、
「日本の歌が題材になっているちょうどよい歌があるから、
着物を着て歌ったら」と依頼され、
実際に作曲者ご本人の前で
この「日本の雨の歌」をお歌いになったそうなのです。
歴史を感じるなんともスゴイお話でした・・・

もともとマルクスの作品は大好きなので、
この歌はもちろん、他にも歌ってみたいなあ、と思います・・・

今日は、自分勝手な思いで長々とシツレイしました。
最後まで読んでくださった方、アリガトウゴザイマス・・・