秋晴れの空の下、「冬の旅」全曲演奏会が無事終わりました。
昨年も、出演者ながらお2人の演奏に感動しましたが、
今回は、もっともっと素晴らしかったです。
「冬の旅」は、本来は24曲を休憩なしで通して演奏するわけですが、
日本では、ドイツ語を理解するお客様ばかりではないので、
それではなかなかこの曲集の素晴らしさをわかっていただけないということで、
訳詩の語りを入れたスタイルで進行しました。
ただ、1曲ごとに語りを入れていたのでは、
一貫した雰囲気が伝わらない・・・
そこで、24曲を4つのブロックに分け、
訳詩を数曲分続けて読み、演奏に入るという進行にしたのです。
私としては、お客様には、1曲1曲の詳しい内容を理解していただくというよりも、
荒涼とした大地をただひたすら死に向かって歩き続ける若者の苦悩・・・
をお伝えすることができればと思って朗読したつもりでしたが、
果たして演奏のジャマにならなかったかどうか・・・
でも、終曲の「辻音楽師」が終わって、
お客様が大きな拍手を送ってくださった時、
私はどうにかジャマにはならなかったかな、と思いました。
私はともかく、本当に素晴らしい演奏でした。
K先生は、先日の練習では声をセーブなさって、
当日のリハーサルはほとんど歌われず、
とにかく本番に焦点をあわせていらっしゃいました。
本番では、最初から最後まで、お客様全員をひきつけたまま、
ひとりひとりの心に熱い感動を届けていらっしゃいました。
Kコちゃんもそれに応え、
緊張感のある素晴らしい演奏を聴かせてくれていました。
彼女とも話したのですが、
本番で、練習の時と同じように演奏するというのはなかなできないわけで、
私などは小心者ですから、
リハーサルを一生懸命やりすぎて本番では玉砕なんてことが多々・・・
でも、先生は、とにかく本番に焦点を合わせて、
本番が一番素晴らしい・・・
まさにプロフェッショナルです。
よい機会を与えていただき、
色々勉強をさせていただいたことに感謝です・・・