感想:映画 からかい上手の高木さん

2024-06-02 08:42:19 | 映画





正直なところ、原作はきちんと完結してくれて
寂しいというよりも安心したという気持ちのほうが大きかった。

そしてその最終回も序盤でフラグだけ立てておいて
それ以降はすべてが引き延ばしだったことが判明してとても悲しかった。

良い作品が大人のマネタイズの都合で捻じ曲げられてしまうのは
どんな状況であれ非常に気分が悪いよね。



そしてその極北ともいえる実写映画の『高木さん』が公開。
見えてる地雷を踏みに行く!!




パリから帰ってきたあと東京で暮らしていた高木さんが
地元の中学教師になった西片のもとへ教育実習生として訪れる。

パリってなんだよ!! と思ったがドラマ版の続きってことなのか。
ドラマ版は面白そうだったが放送に気づかないまま終わってたんだよなー。



そして10年ぶりの再会。
西片を驚かせるためだけに掃除用具入れから飛び出してくる24歳の女。
こいつキチガイじゃねーの……。

精神年齢と恋愛観がなにひとつアップデートされないまま
年齢だけ重ねたやばいやつらの話。
化粧でケバい高木さんなんて見たくなかったよ!!!!

高木さんは思春期女子の少し大人びた物の考え方をしながらも、
子供から抜けきらないまま純粋に遊びを楽しむところが魅力だったのに。



中学生のピュアな恋愛というノスタルジーすらスポイルされ、
幼稚な大人たちを動物園のように眺めさせられる最悪な映画。

それでいて学校の生徒同士の恋愛にスポットをあてて
ダラダラと時間を消化させるクソ展開。
そんなもんが見たかったわけじゃない!!




原作の同級生たちが同窓会で酒を飲んでるのもなんだかショックだったし、

それならそれで原作通りのキャラにすればいいものの
浜口北条ペアが10年で5回も別れてるという謎設定が追加されてるし、

中井と真野の結婚式で、新郎新婦を差し置いてそれ以上に目立つという
祝い事におけるタブーを平然とやらかすし

脚本作成でやっちゃいけないことを全部盛りで見せられてしまった。



そもそも、脚本にまるで気持ちがこもっていないせいで
役者たちも演技に乗れていない。
どういう人生を送るとこんな空っぽの言葉の応酬になるんだよ……。

ラストの告白シーンはどうでもいい会話が体感で15分以上続いて地獄。
イライラが募りすぎて劇場で叫びそうになったわ。

しかも付き合って最初のからかいが「今日で別れようか」とかいうセリフ。
リアルの女にこれをやられたら、たとえ冗談だとわかっていても
グーパンで手が出るかもしれん……。




小豆島の空気はとても良くて、
作品の内容さえよければ最高のロケ―ションだったはずなのに
結局キャストありきで高木さんのタイトルだけ借りた原作レイプ。


日本の映画界はいつまでこんなこと続けんの。


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