阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

レバノン女性からのメール

2006年08月07日 20時40分17秒 | 政治
 8月6日、レバノン人の友人からメールが届きました。キリスト教徒の彼女(Christianeさん)は26歳。戦争が始まるまで、雑誌の編集者、そしてイラストレーターをしていました。彼女の雑誌に「平和構築と除隊兵士支援」をテーマに記事を書いたことで知り合いました。(しかし、まだ掲載されていません)会ったことはありませんが、イスラエルのレバノンへの攻撃をきっかけに、頻繁にメール交換をするようになりました。今日届いたメールを紹介します。


 メールありがとうございます。私は今、支援と愛(support and love)を必要としています。今、本当に難しい状況です。大半が子供と女性である同じレバノン人が、3週間の間に700人以上殺されたにもかかわらず、それを伝える方法がないのです。まるで悪夢の中にいるようです。朝起きて、悪い夢からようやく覚めたと思ったら、現実の悪夢の中に投げ込まれる。いつも泣いています。子供のように抱きしめて、安心させてくれる人が欲しい。私は強い性格だけど疲れました。本当に疲れた。私は今、両親と妹の家族と共に山の中の家にいます。両親がちょっと前にこの家を買ったのは幸運でした。でなければ、今頃どこをさまよっていたのか・・・。

このひどい状況を何と言えばいいのか。全てが突然起こりました。もし、あなたの国が突然、納得できる理由なく攻撃されて、悲惨に破壊されることを想像して下さい。(そんなことは起こりっこないと願っているけど)イラクでは、米国は民主主義のためとの名目で行動し、一応、残酷な独裁政権を終わらせました。でも、レバノンはそもそも民主主義国家です。(ヒズボラは国会に議席を持つ政党であり、貧しい人々のための様々な慈善事業も行っている)米国はイスラエルが民主主義を侵略するこの状況をどうして黙認できるのでしょう。

 ヒズボラはイスラエルの侵略から私たちを守ってくれているのです。私はどの政党の支持者でもないし、どんな暴力の支持者でもありません。でも、南レバノンは2000年にはイスラエルから開放されたはずなのに、イスラエルが一向に侵略を止めず、不法な行為を続けていたら、そして、何千人もの戦争捕虜を解放せず、屈辱を与え続けているとすれば、それを防ぐ他の方法があるのでしょうか。

 先週の日曜日、37人の子供たちが殺されました。これが、「テロとの闘い」だなんて! なんて情けない世界に生きているのでしょう。強い言葉で訴えてごめんなさい。でも、私は怒りと徒労感に、何より怒りに震えています。私は26歳。平和の中で生きたい。平和の中で働きたい。生きる喜びを実感したい。闇からの出口は未だ見えません。私たちが、こんな状況にいることを、どうか日本の皆さんによろしくお伝え下さい。あなたが言う通り、小さな声を集めることこそが、問題を解決するもっとも有効な方法だと思います。人間の愚かさの中にいるけれど、人間の良心や英知もまた信じたいと思います。


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