阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

高野口のパイル業界を活性化するために

2009年06月02日 05時51分26秒 | 政治
 昨日は、岩出市での朝立ちに始まり、橋本市(旧高野口町)・かつらぎ町での連れ回し、そして紀の川市、海南市でのミニ集会など、選挙区内の4市1町で活動しました。通常は無駄がないように地域を決めて活動することが多いのですが…。今朝は早く目が覚めたので、早朝活動前に書いています。

 さて、橋本市ではパイル業界の工場を10社余り訪問し、見学と意見交換をさせて頂きました。昨日訪ねた工場の経営者とはミニ集会などでこの業界の活性化について意見交換をしている方々が大半でしたが、現場を見ることで問題意識が高まりました。

 1000万円以上する織機が並ぶ様子は壮観ですが、かつて年間600億円もの売り上げを誇った高野口のパイル産業は、中国産などに押され、今や10分の1の規模。稼働している機械はわずかでした。機械は古いものが大半で、すでに繊維機械製造元がつぶれるなど、メンテナンスや修理が大変困難な状況になっていました。一方で、自分たちで修理したり改良することで少しでもコストを下げようと懸命に努力している様子も伺えました。

 稼動率が下がると、十分な給料を払うことができません。腕のいい熟練工を切らざるを得ず、高齢化した夫婦が中心になって経営している工場も多く見られました。ハイテク業界とは違い日本で生産する強みが少ないため、以前のような活況を再現するのは難しいかもしれません。しかし、蓄積された技術を無策のまま断絶させるわけにはいきません。

 さて、私の世話人会の、橋本市・九度山町、高野町地区の会長はパイル業界の経営者です。「衰退著しいパイル業界、そして高野口全体を活性化するために政治に何ができるのか」そんな問題意識の共有が、私たちの関係の出発点でした。

 そして、そのために頂いた提案は、「生産地表示の義務化」でした。

 現在、洗濯表示、品質表示、最終管理メーカー表示、最終生産国表示の4つは法律で義務付けられていますが、生地の生産地は表示義務がありません。従って高野口で作っても、例えば、最終的に縫製が中国で行われれば、「中国産」と表示されてしまいます。

 「生産に至るストーリー性」が商品価値を決定する時代です。日本製であること、伝統的な手法で高野口で作られたことが伝われば、より高い価格で買って頂ける可能性も生まれるはずです。何としても、「生産地表示」を法制化し、パイル産業を活性化しよう! そんな思いで意気投合しました。

 この業界の衰退理由のひとつは、地場産業より大企業を優先する自民党政治にあると思います。大資本による大量生産優位の現状から伝統産業の再生⇔雇用の増大⇔内需拡大⇔地域の活性化につなげるには、政治の後押しが必要でしょう。政権交代で税金の無駄遣いをなくし、大都市→地方、大企業→地場産業に税金の配分を変えることで、地方の再生は可能です。「今なら間に合う!」そんな思いで、伝統産業の復活に力を尽くしたいと思います。


 写真:国会の議場で使われている椅子のカバーも高野口で作られています!



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