阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

劣化ウラン兵器の禁止に向けて-この非人道性をほってはおけない!

2010年02月06日 02時47分27秒 | 政治
 今日は、長崎知事選の応援から国会に戻り、「劣化ウラン兵器禁止」に関する勉強会を実施しました。

 講師として「ウラン兵器禁止を求める国際連合」の嘉指信雄氏、振津かつみ氏、「日本・イラク医療支援ネットワーク」の佐藤真紀氏にお話を頂きました。専門家として、また現場の活動家として、大変説得力のある内容だったと思います。党派を超えて参加した議員の方々と、予定の時間を過ぎても議論は続きました。

 私自身が紛争地域での活動を行っていましたので、戦闘状態が「終結」した後も長く続く本当の平和への長い道のり、そして、その中で、現地の人々の生命を脅かす武器-地雷やクラスター爆弾とともに、劣化ウラン弾の非人道性については、大きな怒りを抱いていました。従って、民主党の近藤昭一議員から、この問題に関する呼び掛け人、そして事務局として後継者としてお誘い頂いた時は、本当に、ひとつ返事で引き受けました。
 
 劣化ウラン弾は、米軍によってイラク戦争などで使用されました。戦車などの固い標的に当たると高熱を発して燃え上がり、装甲を貫通します。破壊力に比してコストが安いのが特徴です。しかし、爆発によって、劣化ウランは細かい粒子となって散らばり、周辺の環境を汚染します。そして、この微粒子を身体に取り込むと、体内から被曝してしまいます。また、微粒子は、風に乗って周辺国まで広がり、静かな大量破壊兵器として、人々を長く激しく苦しめることになります。

 イラク戦争に参加した米軍兵士の健康状態にも、その影響が表れています。爆撃により生活圏が汚染された人々の人体への影響はより激烈で、発がん率、そして奇形児が生まれる率も際立って高くなっています。内部から体が崩壊していく子どもたちの姿は、直視できないほど凄惨なものでした。

 今年は秋の国連総会で2年ぶりに「ウラン兵器問題」が議論されます。国連決議の要請に応え、日本政府がどのような見解を示すのか問われています。

 自民党政権下では、劣化ウラン弾がもたらした惨禍を直視し、解決を目指す姿勢は示されませんでした。劣化ウラン兵器の非人道性を深刻に受けとめ、被害調査・被害者支援、そして規制と禁止に向けて、国際社会でリーダーシップを発揮して積極的に取り組むことは、「被爆国」日本として当然の国際的責務ですし、政権交代が実現した今こそ、国際社会に支持される新しい見解を示すチャンスです。

 私の政策秘書の相原清氏は、読売新聞の記者としてイラク特派員を務め、劣化ウラン弾の被災地でも取材活動を行いました。(イラクについて「サダムの時代」などの著書もあります)。また、同じく秘書の瀬戸利一氏は、医者&歯医者であると同時に、元陸上自衛隊の中隊長を務めたことがあり、武器に関してもエキスパートです。(7段を持つ極真空手の上席師範でもあります!)ウラン兵器について一緒に研究するスタッフに、これほど恵まれた事務所もないでしょう。この問題については、オール阪口直人事務所で取り組んでいく決意です。


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