阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

カンボジアでの「アジア政党会議」(1)

2010年12月05日 19時12分25秒 | 政治
 カンボジアの首都・プノンペンで開催された「アジア政党会議」に民主党を代表して出席し、今朝帰ってきました。

 今回の「アジア政党会議」はアジアの36カ国から89政党がプノンペンに集結。中南米、ヨーロッパ、アフリカ諸国の各政党と財団などの団体もオブサーバー参加し、参加者総数は各国の国会議員を中心に382名でした。ホスト役はカンボジアの人民党とフンシンペック党でしたが、フン・セン首相を先頭にカンボジア政府が威信を賭けて成功を後押しした国際会議でした。

 私は1992年から2005年まで、カンボジアには毎年長期滞在していましたが、今回は5年ぶりでした。民主化と経済発展をテーマに、日本の外交方針に基づき、自分自身の経験も踏まえ、熱く議論してきました。

 まず驚いたのは、驚くばかりの変貌と、経済の活況です。カンボジア支援に関しては、PKOから復興支援、平和構築まで、日本は中心的な役割を果たしていました。ところが、今の直接投資額は世界の上位10ヶ国にも入っていません。貧困撲滅や平和への貢献は重要なことですが、中国などの圧倒的な投資、貿易量を見ると、その成果の大半は他国にもっていかれているのが現状です。国民の皆さんの理解を得るためにも、日本の経済的な利益にもつながり、現地の方々の基本的人権や環境、また腐敗防止や法整備支援などとパッケージでインフラを売るようなプロジェクトも視野においた経済外交を進化させなくてはと痛感しました。

 今回は中林美恵子衆議院議員と一緒に参加したのですが、民主党国際局でアジア担当の私が団長になり、また、執行役員という肩書での参加になりました。執行役員会では、プノンペン宣言の草案について議論しました。20人ほどの役員の中にはマレーシアやネパールの首相、インドネシアやオーストラリア、フィリピンの元大統領や首相がいて、私がいるのはちょっと場違いな気もしましたが、私は政党が果たす紛争当事者の対話促進の役割を盛り込むように提言しました。(この議論については詳細を報告します)

 政府間の対話には状況をつくるための時間が必要ですが、例えばこの会議には韓国の政党からも、北朝鮮の朝鮮労働党からも代表者が参加しています。本当に貴重な機会。政党間会議が対話を後押しする仲介者になる可能性を徹底的に追求することこそ、このような会議の最大の役割と重ねて主張しました。

 ホスト役を務めるカンボジアのフンセン首相、またソク・チアン副首相がスピーカー全員に丁寧にコメントをしている姿が印象的でした。自分のスピーチではカンボジアでの自分の経験を紹介し、民主主義が機能する条件について、経済外交の進化を進めながら国益と地球益、人類益を両立させる方法について、また、紛争の仲介役としての政党の役割について訴えました。


写真:代表者スピーチをする私。


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