阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

硫黄島での視察

2010年12月15日 22時42分33秒 | 政治
 昨日は硫黄島に視察に行きました。

 目的は戦没者の供養、そして遺骨帰還作業を視察し、激戦の舞台になった場所を訪れて当時の過酷な状況の一端を理解することです。

 菅直人内閣は「硫黄島からの遺骨帰還のための特命チーム」を立ち上げました。私は同僚の田中美絵子議員から硫黄島視察について案内を頂いていたので一年以上前から参加の意思を表明していましたが、今回、総理自身が視察をするタイミングに合わせ参加することができました。

 入間基地からC130輸送機で2時間40分。気候上は熱帯に位置するという硫黄島は30度近い暑さでした。第二次世界大戦末期、日本の絶対国防線を越えて本土攻撃を
行う拠点として総攻撃を仕掛けた米軍に、絶望的な情勢の中、決死の覚悟で防衛に努める日本軍との戦闘は苛烈を極めます。日本軍は96%が戦死。犠牲者は2万2千人に及びますが、帰還した御遺骨は8715柱、未だ1万3千柱が未帰還です。

 硫黄が噴き出す地形を利用して、地下に18キロもの地下壕を築き闘った日本軍の健闘に米軍は苦戦。その被害は負傷者を含めれば日本軍を上回りました。しかし、多くの犠牲者は埋められた地下壕の中に未だ眠っており、御遺骨の帰還作業は困難を極めています。いくつかの地下壕を視察しましたが、眼鏡をかけた議員のレンズが一瞬にして曇るほど熱気が立ち込めていました。

 菅内閣の働きかけにより、米国からは新たな情報が提供され、1000柱におよぶ御遺骨が新たに見つかる可能性があるそうです。

 国を守るためとは言え、遠く離れた絶海の孤島でどれほどの望郷の念に駆られ、愛する家族に、恋人に会いたかったことでしょう。当時の凄惨な地下壕の様子がリアルに想像され、せめて英霊やご遺族の戦争に一日も早く区切りをつけることが政治の責任と痛感しました。


 写真:視察に参加した石井浩郎参議院議員と硫黄島にて。(後方はC130輸送機です)

 石井浩郎議員は早稲田大学時代の同期です。早大の4番バッターからプロ野球で活躍する姿をずっと応援していたので、親しくお話しさせて頂き感激でした。近鉄、読売、ロッテ、横浜の全てで4番を打つスラッガーで近鉄時代は打点王も獲得しています。類まれな存在感とオーラに圧倒されました。



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