博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『少林僧兵』その1

2008年12月22日 | 武侠ドラマ
『少林僧兵』第1~7話まで見ました。

オープニングテーマが映画『少林寺』のテーマソングのアレンジ、そしてアクションシーンに関しては少林寺が全面的にバックアップということで、てっきり『少林寺伝奇』の第2部だと思い込んでましたが、どうやら両作品は関係がないようです……

舞台は倭寇が跋扈する明朝嘉靖年間。母親を倭寇に殺された月空少年はサモ・ハン・キンポー演じる少林寺の大脚僧の弟子となり、兄弟弟子の月文とともに修行に励むことに。十数年後、2人は明軍による倭寇討伐に協力するため下山を命じられ、戚継光将軍のもとに赴きますが…… ということで少林寺の僧兵が戚継光と協力して倭寇と戦うというストーリーになっていくようです。

戚継光は一応実在の人物ですが、第1話から倭寇と結託する上官の命令を無視して敵軍に突撃し、命令違反のかどで処刑されかかったり、顕官の親戚で何かと兵士の訓練を妨げる隊長格を「これではまともな仕事が出来ないから」と後先顧みず処刑したりと、かなり熱いキャラになってます(^^;) 

この作品の実質的な主役と言ってしまっても良いと思いますが、髪型は下の画像のごとくなぜか桃太郎侍みたいになってます。



このほかの実在の人物としては厳世蕃・胡宗憲・汪直(王直)などが登場。同じ時期の話ということで以前鑑賞した『大明王朝1566』とメンバーがかなりかぶってますが、作品の雰囲気はまるで違います(^^;) 汪直は著名な海商で後期倭寇の頭目ですが、本作では倭寇の黒幕として登場します。

サモ・ハン・キンポーは坊主のくせになぜか長髪です。



しかし他のキャラもサモ・ハンが太っていることにはツッコんでも髪のことには一切触れず、月空・月文も当たり前のようにサモ・ハンの髪を洗うのを手伝ったりしてます……

この作品の見所のひとつは日本人キャラの日本語がやたらうまいということでしょうか。特に月空に絡む日本の大名のお姫様秀子とその護衛風語に関しては日本語の発音がうまいというだけに留まらず、日本語の台詞自体がかなり自然な表現になっています。中文字幕と照らし合わせてみると元々の中文の台詞を直訳しているのではなく、意訳気味ですね。

ただこの秀子というキャラ、月空を運命の人と信じ、達者な語学能力を生かして風語と少林寺との間に遺恨を生じさせ、邪魔な風語を追っ払おうとしたり、なかなかの困り者です(^^;) そもそも彼女らが明にやって来たのは隣国に責められて困っている父親のもとに明から援軍を送ってもらうためということですが、発想が邪馬台国の時代から変わってないよ……
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする