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博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『大宋提刑官』その1

2009年11月07日 | 中国歴史ドラマ
『大唐双龍伝』の次は何を見ようかと散々迷ったすえ、夏に北京で買って来た『大宋提刑官』を見てみることに。本作は2005年に放映されて好評を博したドラマで、宋代の書『洗冤録』を題材としたもの。南宋を舞台とした公案物ですが、検死などの科学捜査に重点を置いたつくりとなっており、リアル志向の『包青天』といった感じですね。展昭や白玉堂みたいな武林高手は出て来ません(^^;)

今回は第1~5話まで鑑賞。

主役の宋慈は進士に登第し、婚約者との結婚のために帰郷。しかしそんな彼を待ち受けていたのは、名裁判官として知られていた父宋鞏の死でありました…… 宋鞏は数十年に渡って数々の難事件を解決してきましたが、ふとしたことから3年前に自分が裁いた殺人事件が誤審であったことに気付き、自責の念にかられるあまり自害。

父の死の真相を知った宋慈ですが、このことを老母や結婚したばかりの妻に告げるわけにもいかず、墓場まで持って行かざるを得ない秘密を抱えたことで鬱々と楽しまず、酒浸りの日々を送る始末。

一方、近隣の梅城では半年前に竹知県が不審死を遂げ、その娘竹英姑は父の死の真相を明らかにしてもらうべく、間が悪いことに亡くなったばかりの宋鞏のもとを訪れようとしておりました。で、「捕頭王」こと肉屋の王の仲介で宋鞏の息子宋慈を紹介されることに。当初は乗り気でなかった宋慈ですが、後任の知県として梅城に赴いた義兄弟の孟良臣が、着任も済ませないまま梅城の駅舎で焼死したことを知らされると、捜査に乗り出すことを決意。

竹英姑・捕頭王とともに梅城にやって来た宋慈ですが、楊主簿や知県の上役の盧知州が彼を朝廷の欽差と誤解しているのをいいことに、そのまま欽差大人として捜査を開始。(そんなことしていいのか(^^;) )孟良臣の遺体を検死した結果、孟が謀殺されたことを確信する宋慈。しかし最後に孟良臣と会った駅舎の管理者は自殺してしまっており……

ということで、証拠も証人も不足する状態でどうやって事件を解決に導くのかが見所なわけですが、こりゃあおもろいわ(^^;) ミステリーとしての要素が濃厚で、『包青天』や『神探狄仁傑』といった他の公案物とはまた違った面白さがありますね。ただ、官場が腐りきっているというのは『包青天』と共通してますけどね。

被害者の1人孟良臣は冒頭で宋慈と酒盛りしてますが、「俺はお前とは違って寒門の出だ。だから竹知県の死の真相を明らかにして功名を挙げるんだ」とか、「俺にはお前のような知謀は無いが、体には熱い血が流れている!」とか、やたら死亡フラグみたいなセリフを連発するのでどうなることかと思ってたら、案の定殺されてしまうことに(-_-;)
コメント
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