湯浅邦弘編著『概説中国思想史』(ミネルヴァ書房、2010年10月)
入院中に著者の1人であるY先輩から頂いた本。諸子百家から朱子学・陽明学、新文化運動のあたりまでを扱う通史部分と、気・道・孝・礼といった個別の問題を扱うテーマ部分とに別れているのがミソです。特にテーマ部分では文字学・出土文献・民間信仰(執筆担当者は我らが東方教主!)・目録学・日本漢学といった、通常の中国思想史の概説書では扱われていないテーマがてんこ盛りです。特に「文字学」の項を加えているのは思い切ったなあという感じです。大学の教科書にしておくにはもったいない本ですね。
立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所編『入門講座白川静の世界3 思想・歴史』(平凡社、2010年9月)
第1巻の文字編ではアレな部分が目立ちましたが、この巻では杉本憲司氏・高木智見氏といった本物の専家が書いてるので安心……と思いきや、「白川古代史学の大きな特徴は、文字資料―殷代史にあっては甲骨文、西周史においては金文、を有効かつ徹底的に活用するところにある。」……それぐらいの特徴を持ってる学者なんか他にナンボでもおりますやんか(;´д⊂) ……このシリーズ、一番穏当なことを書いてる高島敏夫氏に全文を担当させた方が良かったんじゃないかという気がしてきました……
入院中に著者の1人であるY先輩から頂いた本。諸子百家から朱子学・陽明学、新文化運動のあたりまでを扱う通史部分と、気・道・孝・礼といった個別の問題を扱うテーマ部分とに別れているのがミソです。特にテーマ部分では文字学・出土文献・民間信仰(執筆担当者は我らが東方教主!)・目録学・日本漢学といった、通常の中国思想史の概説書では扱われていないテーマがてんこ盛りです。特に「文字学」の項を加えているのは思い切ったなあという感じです。大学の教科書にしておくにはもったいない本ですね。
立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所編『入門講座白川静の世界3 思想・歴史』(平凡社、2010年9月)
第1巻の文字編ではアレな部分が目立ちましたが、この巻では杉本憲司氏・高木智見氏といった本物の専家が書いてるので安心……と思いきや、「白川古代史学の大きな特徴は、文字資料―殷代史にあっては甲骨文、西周史においては金文、を有効かつ徹底的に活用するところにある。」……それぐらいの特徴を持ってる学者なんか他にナンボでもおりますやんか(;´д⊂) ……このシリーズ、一番穏当なことを書いてる高島敏夫氏に全文を担当させた方が良かったんじゃないかという気がしてきました……