博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『民初奇人伝』その7(完)

2020年09月21日 | 武侠ドラマ
『民初奇人伝』第31~最終34話まで見ました。


華民初と鍾瑶の結婚式はいわゆる偽装で、結婚式を開いて方遠極一味をおびき出そうという計画。しかしその鍾瑶と方遠極は実は結託しており、方遠極が乗り込んでくると、彼女は民初たちに新八行側に着くことを宣言。諦聴行で保管されていた「万山河絵巻」も方遠極のもとに…… 

ショックを受けた民初は昏倒しますが、これも実は二人の計画のうちなのでした。まあ予想通りの展開なんですが、こういうのは好きです (^_^;)

方遠極が鍾瑶を自陣営に引き入れようとしたのは、諦聴行だけは対抗行首を立てられず、彼女でなければその情報網を管理できないからなのですが、鍾瑶の外八行離脱により「地蔵令」が発令され、民初が諦聴行の暫定トップに。結局情報網は方遠極の手に渡りません。これも無論計画のうちです。

そして鍾瑶は方遠極と華諭之の離間を図りますが、ここらへんで彼女の態度にしびれを切らせて方遠極が彼女を人質に取り、民初をおびき寄せます。「十行者絵巻」と「万山河絵巻」に隠されたお宝の秘密を探るには、易陽師の血を引く男女2人の血、すなわち民初と希水の血が必要とのこと。2人は方遠極のもとに向かい、最終決戦に臨みます。その頃、金綉娘、花谷、柯書、一方ら外八行の面々も、新八行の行首たちと決戦を繰り広げており……

【総括】
ということで詳細は略しますが、最後まで騙し騙されが続きます。北京→昆明→広州→上海とポンポン舞台を移しつつ快調に展開してきましたが、上海編で少し息切れしてきたかなという頃合いで幕引きとなりました。全34話と中編程度の尺ですが、ダレ場が続く手前でうまく話をまとめたという感じです。近代を迎えて江湖に生きる異能の士たちを隠退させるというテーマも、最後に絡んでくる「清朝復興の夢」とうまく噛み合っているように思います。

近代を迎えた江湖の士というテーマは、同時進行で見始めた『大侠霍元甲』とも共通するのですが、こちらはどういう展開になっていくのでしょうか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする