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博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『長安十二時辰』その4

2019年07月19日 | 中国歴史ドラマ
『長安十二時辰』第16~20話まで見ました。


石油と「伏火雷」を積み込んで馬車で逃亡する「狼衛」の残党たち。祭りのために集まった群衆を蹴散らし、石油を撒き散らしてあちこち爆破させながら突進するので、長安の街中が大騒ぎです。張小敬が追跡して馬車から「狼衛」の残党を次々と振り落とし、最後は自ら馬車ごと湖に飛び込んで残りの火薬を爆破させたことで事なきを得ます。

「狼衛」の曹破延を捕縛し、3台の場所に詰め込まれていた桶15個分の火薬と石油を処分したということで、「聖人」の命により「闕勒霍多」事件の解決が言い渡されますが、靖安司内部に潜んでいたスパイにより、火薬は実は桶300個分存在していることが明らかとなります…… 

祝日を前に早く家に帰りたいとゴネる靖安司の吏員を前に、李必は捜査継続を決意。張小敬も湖から無事救出されたようですが、事件解決の命によって元の通り死刑囚の扱いとなったうえ、旅賁軍の頭領崔器により、秘密裏に右驍衛に連行されてしまいます。旅賁軍はこれまで靖安司の管轄下にあってその防衛や機動部隊の役目を果たしてきましたが、諸々の政治的な動きにより右驍衛の管轄下に移されたのでした……


ということで、李必のの檀棋は変装して嫌がる姚汝能とともに張小敬救出に向かいます。林九郎の命ということで穏便に右驍衛から張小敬を連れ出そうとしますが、結局足が付いて強行突破を図ろうとしたところ、李必の要望に応えて「聖人」の側近の郭利仕が到来し、張小敬らの身柄を引き取ります。郭利仕のモデルは、玄宗に仕えた宦官の高力士です。

一方、李必は事件幕引き措置の真意を質すべく何執正の屋敷を訪ねますが、そこで何執正の義子何孚が事件に関与していることを察知し、監禁されそうになるところを命からがら脱出。何執正のことを案じ、このことは靖安司の面々には伏せておき、自分一人の秘密として抱えることに…… 秘密といえば、姚汝能も実は聞染を救出して(結局井戸に放り込まれたままでした……)何か良からぬ算段があったのか、密かに靖安司の牢獄に監禁しておいたのが、まんまと龍波のもとに逃亡されてしまいます。長安爆破計画の実働部隊は「異民族」ですが、彼らを背後で支援し、破滅を望んでいるのは「同胞」という構図が何となく見えてきましたね……

で、捕らえられた曹破延から指導者として右刹の名前が割り出されると、張小敬と檀棋は彼が潜んでいるらしい大秦景寺へと潜入しますが、その頃、右刹が龍波の雇ったと思しき刺客に襲われ……というあたりで次回へ。「狼衛」の面々が信仰している宗教はゾロアスター教かマニ教あたりかと思いきや、景教(ネストリウ派のキリスト教)だったということのようです。正確には、それをモデルにした架空の宗教ということかもしれませんが。


時刻は戌初(午後8時ごろ)。長安の夜はどっちぷり更けてきました。

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