博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『長安十二時辰』その3

2019年07月13日 | 中国歴史ドラマ
『長安十二時辰』第11~15話まで見ました。いくつか誤解している点があったので、その1・その2に少しだけ手を入れてます。


すっかりイスラム国の協力者的なポジションになった聞染ですが、「狼衛」の生き残り曹破延&麻格爾を爆薬作りに勤しむ龍波らと合流させます。彼ら、面識があると思いきや初対面のようです。曹破延らはもと自分たちの上官で「戦神」と謳われた人物が龍波にペコペコしているのを見て衝撃を受けます。どうやら「狼衛」の面々より龍波の方が立場が上のようで、色々悲哀を感じてしまいます……

聞染は「狼衛」の宗教的指導者右刹とも面識があるというか、自分たちがやつらを動かしているみたいなことも口走っており、かなり「無敵の人」みがあるキャラクターになってきました。そんな彼女も龍波に恩人張小敬の命だけは助けてやって欲しいと懇願します。龍波に協力しているのも、長安が壊滅すれば張小敬の死刑どころではなくなるだろうという腹があるようです。しかし彼女を気にくわない魚腸に目を付けられてしまい、曹破延らが彼女を殺すように命じられた挙げ句、聞染は自分から井戸に飛び込むことに……

その頃靖安司では、「狼衛」の面々が口にする謎のキーワード「闕勒霍多」の正体は石油のことではないか、これを墨の原料に偽装して長安城内に持ち込んでいるのではないかと察知します。そして張小敬はその「闕勒霍多」の保管場所をかぎつけ、そこを守っていた曹破延と決戦。そこへ崔器率いる旅賁軍が突入。張小敬が「おいバカやめろ!」と止めるのも聞かず、「闕勒霍多」が保管されている家屋の扉を開けてしまい、なぜか地面に立てられていた燭台が倒れて導火線に火が付き……


大爆発だね!やったね!!\(^o^)/ 「闕勒霍多」は、正確には西域から持ち込まれた「伏火雷」という火薬を指し、石油は着火のための燃料ということのようです。そして焼け跡から聞染の服の切れ端を発見する張小敬。井戸に飛び込んでから曹破延が救い出していたようです。彼女の遺体が発見されていないことから、あるいはうまく逃げ延びたのかもしれませんが……?

一方、前回の混戦の折りに「狼衛」のアジトから聞染と勘違いさせられて王韞秀を誘拐してきてしまった熊火幇の面々ですが、大理寺評寺の元載によって人違いだと知らされます。張小敬に弱みを握られているらしい永王は、彼の力で何とか張小敬を告発できないかと持ちかけますが、元載は王韞秀の話から張小敬が「狼衛」のアジトで囚われた際に林九郎の邸宅の図面を描いて逃れようとしていたことを知り、この一件を利用して告発しようと思いつきます。

靖安司では、張小敬を抜擢したのは吏員の徐賓が「大案牘術」(山のような文書の中から必要な情報を分析する技能のことで、今で言うビッグデータのようなもの……らしいです)によって選抜したという触れ込みでしたが、実は徐賓が以前から張小敬とは飲み友達で、その才覚を惜しみ、「帯罪立功」によって死刑を赦免されることを期待して推薦したということが明らかとなり、波紋を呼び起こし…… というあたりで次回へ。ただいまの時刻は申正のあたり(午後5時ごろ)。夕刻が差し迫ってきました。
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