自然を尋ねる人

自然の素晴らしさ、豊かさ、人と自然の係わり合いを求めて!自然から私たちにくれる贈り物を見つけるために今日も歩く。

かえるの戦い 

2007-08-01 22:17:57 | Weblog
 ムカーシ、昔のその昔 備後の国がまだ穴の海と呼ばれていた頃
堂々川はトウトウ谷の溝川だったとか。
数年に1回、大水が大量の砂を乗せて下流に流れる事はあっても平和な澱みが多かった。



そこに住む生き物はたまには喧嘩もするがお互いをかばいあって生きている。







そんな時、異国から迷い込んだというウシガエルの「ウシガ」は下流から登ってきてこの淵に住みついた。



ウシガはしばらくはおとなしくしていた。
しかしお腹がすいてきてからは周りの生き物を全て食べ始めたのです。
憎たらしいこのお腹。
日本赤ガエルの卵はぺろり一飲みにされた。
お母さんの亜科さんも命からがら逃れましたがブルブル震えています。
お腹がいっぱいになっても「ウオーウオー」と低い声で威嚇をします。





これは大変だ早くここからいなくなってもらわないとこの澱みは全滅する。
ヘビトンボの長老が皆を集めて集会を開いた。



コオニヤンマの幼虫は3人寄れば文殊の知恵、1本では折れるが三本の矢は折れないよと提案した。



ホタルの幼虫が僕の先生に頼もうと言い出した。
僕の光は熱を出さないが、先生は魔法の光を出すからと提案した。



皆は「それがいい、それがいい」と賛成しました。
震えていた亜科さんはそれを聞いて、ヘビトンボの長老と一緒にホタルの先生のところへ頼みに行きました。
先生は「分かった」とすぐに行動を起こしてくれました。



魔法の撃退光を発射しました。
ウシガは体がしびれ、背中を見せて去っていくのです。



亜科さんはみんなとの団結でかえるの戦いに勝ちました。
皆もウシガよ「もう」ここへ「かえる」な、早く自分の故郷の国へ帰れと大声で言いました。
勝つには勝ったが少しつら勝った部分があったのは残念です。
それからしばらくして、この地の名前は安心して住める国「安那郡」と言う名に変わりましたとさ。