自然を尋ねる人

自然の素晴らしさ、豊かさ、人と自然の係わり合いを求めて!自然から私たちにくれる贈り物を見つけるために今日も歩く。

薬酒 保命酒

2008-08-26 19:02:21 | Weblog
ある国の特使と
日本の物産とある国の物産を
お互いに相手の国の市場で売るための研究をするお手伝いをしている。

この方みたいな、お忍び道行きの2日間であった。
残念なことに「ひかえおろう」と言えば
何でも聞いてくれる印籠を持ち合わせていない道中でもあった。



聞けば昭和の時代、福山は鞆でこの方の活動の場があったそうだ。
今日紹介するのは「瀬戸内海国立公園鞆の浦」で作られた保命酒についてである。



この保命酒は
もち米を主原料にした甘口のお酒の中に薬味(高麗人参、菊花、黄精、ニッケ、クコ、甘草、丁子、サンショウを初めとした16種)を浸けて、寝かせた後圧搾し、絞られる。
仕込みは4月、もろみを酒袋に入れて絞るのが6月、新酒は11月に出来る。
当然薬酒だから効能があるが薬事法の関係であれにもこれにも効くとは言えない。万治2年(1659年)に大阪から移住した漢方医中村吉兵衛が作り始めた。その後福山藩の庇護や朝鮮通信使、ペリー提督の接待、明治時代のパリ万博出展と中村家独占の花道を歩いたからあまり薬として研究をしていなかったと思える。
明治10年代から独占醸造は出来なくなり数軒が新規に作り始め現在では4軒が醸造していると聞いた。
(今回資料の提供、写真撮影をさせてもらったのは入江豊三郎本店殿)
資料館から




備前焼 今であればこの大きさ、背も高いが価格も高いだろう


そして保命酒は容器が素晴らしい。
昔のものが展示してあった。







綺麗な容器や表彰状、認定書にのそばには



ちゃんと試飲ができる場所があった。



若い二人連れは試飲をしている。
私にも飲めと勧められたがただいま旅の途中、
車の運転中にどうにも止らなくなったら
入り江に落ちてはお宅に迷惑をかけるからやめるとお断りした。
甘いお酒で身体が温まり、夏ばて防止、滋養強壮効果がある。

保命酒を利用して
飴、煎餅、酒かす、杏や梅入りのお酒も開発されている。
この品物はすべてお土産になる。
だから、友へ鞆から愛をこめて贈る品物にしたいとPRした。