ショット

見えないものを見る 感じたことを写真と文章でつづる暮らしと自然のフォト日記

釈迦内柩唄 その4

2007-11-15 21:16:54 | フォト日記

今日も公開する 釈迦内柩唄 

写真は 昨夜の公演会場で
販売していた原作本

本の内容は半分は台本で これを読めば
あの舞台が鮮明に思い出される

後半は なぜ書いたか 演出ノート 
上演に思う 秋田県の数え歌 
などが続き

その後に
花岡事件を中心とする中国人・朝鮮人強制連行事件関係資料になっている
その中に残酷な詩が載っていたので公開する

   一ぱいの水
どんなに のどがつかえても
作業中わ 水一ぱいのませねえ
どんなにたのんでも ゆるさねえ
これわ 花岡川のなか
ひざまでつかって はたらきながら
しゃくってのむにも眼がひかる
とうとうたまらず一口のめば
いきなり 棒が くつが 刀のさやが
しゃがんだ人の 肩 腰 せなか
ところきらわず つく ける なぐる
  (むりやりころすつもりだペナ)
みたものわ みなそうおもうだス

あとがきで水上勉は花岡事件について
「この事件は 日本人というものが私をふくめて いざパニックがくればどんなことをしでかすかしれないという恐ろしい人間業としての残忍さを剥すのである・・・・・・・・
この世には忘れてはならないことというものがあって人間である以上は 何ども何ども語りつがねばならないこともあるもんだ」 と記している 
歴史の空白を垣間見た 見えないものが見えてきた 今回の演劇のおかげだ