信州生坂村「山紫水明 食と文化癒しの郷!」

山清路、大城・京ヶ倉等の自然。赤地蔵、百体観音等の伝統。おやき、おにかけ等の食文化を持つ生坂村!

脱炭素事業に係る外部評価委員会&長野県町村会役員会&現地視察&生坂ダム湖上空からの風景

2024年05月08日 | 生坂村の報告
 5月8日(水)は雲が多い空でにわか雨も時々降り、昨日よりも気温が上がらず、昼間でも少しヒンヤリとしました。

 午後1時30分から「脱炭素事業に係る外部評価委員会」が開かれ、牛越副村長の挨拶で始まり、委員長の互選では、委員長に信州大学人文学部文化情報論・社会学コース 准教授 茅野恒秀氏が選任されました。

協議事項は、
1 令和5年度事業進捗状況報告
 生坂村脱炭素先行地域づくり事業の事業実施期間、事業目的、事業対象地域、事業の実施体制、全体事業の概要(➀オンサイトPPA ②オフサイトPPA ③自営線マイクログリッド ④小水力発電 ⑤断熱改修、省エネ機器導入補助、⑥ 古民家リノベーション ⓻村営住宅ZEH化、創造の森ZEB ⑧ 村営バスEV化、公用車EV 充放電設備 ⑧村営バスEV化、公用車EVシェアリング、EV充放電設備 ⑨バイオマス熱利用 ⑩効果促進事業)について事務局から説明を行いました。

 次に脱炭素先行地域 進捗状況報告票により、総論とし、令和5年度の計画の変更箇所、今後の計画の変更の可能性、今後の展開について、選定時の評価委員からの講評について説明し、次に対象年度の事業の主なエリア図と進捗状況、民生部門の電力消費に伴うCO2排出削減ゼロの実現についての取り組み内容16件の説明を行いました。

 以上の説明に対して各評価委員の方から次の質問と意見を頂きました概要については、
・削減するCO2について変更できるのか質問があり、目標に対して30%までの変更か可能と説明しました。
・民家のオンサイトPPAで屋根への太陽光パネルの設置で屋根に設置できない家屋は敷地内の空き地等に設置していく事も有効ではないかと意見がありました。
・高齢者の対応について質問があり、説明会でも高齢者世帯への対応については質問があり、その対応については調整していると説明しました。
・民間の住宅断熱改修の補助事業について、補助残については金融機関の融資も考えていけばどうかと意見がありました。
・断熱改修で県の補助事業とは重ねられるか質問があり。国の補助事業を入れた場合は重ねて補助はできないと説明しました。
・ペレット工場については課題が多いので、薪、ペレット、チップを作る事について検討し、広域的に対応していく事が望ましいと意見がありました。

・5年度までの事業への取り組みは順調にきていると感じている。今後の取組についてもしっかり進めて欲しいと意見がありました。
・木質バイオマスについて葡萄の選定木等について有効利用して欲しいと意見がありました。
・木質バイオマスについて、空き家の解体材で木材についてバイオマス燃料等の再利用を検討して欲しい。
・村内は山が急峻で伐採するのが大変で、木の搬出についても人力で対応しなければいけないので費用が増えてしまうと意見がありました。
・脱炭素に向けての事業項目が多く生坂村の脱炭素に向けての意気込みを感じている。今後県としても出来ることは支援していきたい。
・県内で生坂村の様に説明会を数多く行っている自治体はないと感じている。今後もこのように進めていき自給自足ができる村を目指して欲しいと意見がありました。

△▽ 毎朝出勤前恒例の撮影は、生坂ダム湖の映り込みや雲に覆われたいた上空からの風景を撮影しました。
生坂ダム湖上空からの風景


 午後0時40分からの長野県町村会5月役員会は、協議事項として、監事の選挙に係る書面表決(案)について、監事の推薦について、長野県市町村自治振興組合議員の選任(案)について、長野県地方税滞納整理機構会議員の推薦(案)につて、10月役員会(先進地視察)の日程について、6月役員会について、報告事項として、包括外部監査結果への対応について、政務調査部会の所属指定について、副町村長会議の開催について、令和6年度サマージャンボ宝くじ等に係るPRの推進について説明を受け協議しました。
 役員会終了後は、坂城町の山村町長、臼井副町長、塚田教育長、伊達総務課長、(公財)さかきテクノセンターの皆さんから坂城町の現地視察のご対応をいただきました。
 最初に山村町長から歓迎の挨拶を頂戴し、伊達総務課長から、坂城町の位置、人口、産業構造、財政力指数などの財政、通勤・通学に便利な交通網、晴天率が高く暮らしやすい、基幹産業の工業、主な農産物、伝統野菜のねずみ大根、ばら祭り等のおすすめスポットなどの説明をしていただきました。

 次に、(公財)さかきテクノセンターの工藤センター長から、坂城町の工業の動き、企業群像、産業支援機構、さかきテクノセンターの沿革、主な業務(人材育成支援事業・測定工具取扱研修会)、BMD方式金属3Dプリンタシステムなどについて説明していただきました。

 続いて、さかきテクノセンターのZEB化事業について、ZEBとは、ZEBの定義、事業の目標、2030 SDGsの達成と2050 ゼロカーボンの実現に向けた具体的な一歩を踏み出すための改修内容と効果、国の補助金の活用と坂城町の支援のZEB化事業経費、ZEB化の取組状況などについて説明していただきました。

 さかきテクノセンターの最後は、BMD方式金属3Dプリンタシステム、蛍光X線分析装置、非接触3次元測定機などの試験計測機器や研究開発機器を視察しながら説明を受けました。

 次は、鉄の展示館の企画展「刀身彫刻に注目!」を学芸員の時信さんから説明していただきました。
 当展示館は、日本でも珍しい刀剣専門の博物館でして、こちらでは鉄の加工技術の変遷を学びながら、数々の刀剣を鑑賞することができます。

 この博物館は、坂城出身で人間国宝でもある刀匠、故宮入行平氏の功績と、彼が育てた宮入一門会の現在にまで続く活躍に由来していて、伝統的な刀剣は、今もなお若い世代に引き継がれ、新しい作品が生まれているとのことでした。

 坂城町は戦国時代の名将、葛尾城主村上義清の活躍した歴史の町でもあり、町内には義清時代頃と思われるたたら製鉄炉が2基確認されています。

 刀や太刀の鑑賞ポイントは、「姿形」、「刃文」、「地鉄」であり、流派によって刀ごとの違いもあるし、流派で似ていることもあるとのことでした。

 例えば地鉄を見比べてみると、白く浮いてるものもあれば、ほぼ無地のものもあり、のこぎりのようなギザギザした刃文や、ゆったりとした波のような刃文など、時代の違いによるものだということで、皆さんは興味深く学芸員の時信さんの説明を聞いていました。


 最後は、南条小学校「音楽堂」に行き、塚田教育長から南条小学校のシンボルだと認識できる音楽堂であり、この音楽堂は、プロの演奏家による演奏会やコンサートに利用されており、地域の文化活動にも寄与しているとのことで、音響が素晴らしい構造の説明などを伺いました。


 坂城町立南条小学校の金管バンド部ハッピーブラスが2019年の全国大会で最優秀賞を受賞したビデオを観賞したり、「坂城町を音楽で満たす会」のお二人が、ピアノとバイオリンで演奏された素晴らしい色々な曲も観賞させていただきました。

 南条小学校の新校舎に新しく併設された音楽堂に、生徒がより良い環境で学習できるようにと、世界に25台存在し、日本では2台目のマルタ・アルゲリッチ氏の選定、スタインウェイ社製のピアノが寄贈されてあり、素晴らしい音色を聴かせていただきました。

 南条小学校は、地域社会との交流や教育環境の充実を目指して整備された素晴らしい学校でした。演奏後に皆で記念撮影をしました。

 私は坂城町を通過したことは何度もあり、目的を持って来たことは殆どありませんでしたが、今回の視察で基幹産業の工業への支援、ZEB化事業の取組、歴史や伝統、地域社会との交流や教育環境などに触れることができまして、坂城町の持つポテンシャルの高さや様々な町政運営の充実さに感心させられました。
 山村町長さんをはじめ関係の皆さんには、とても親切な視察対応など大変お世話になり、心から感謝を申し上げます。

 その他生坂村では、保育園で山雅サッカー教室(年長・年中)・内科検診、小学校で心電図検査(1,4年生)13:00~、中学校で4時間短縮日課13:15完全下校、児童館でえいごであそぼなどが行われました。