コロナ禍で酒に弱くなったよっぱらい親父。古希を過ぎ、腰痛に悩みながら今は家庭菜園に精を出す。慰めは3匹の猫。
よっぱらい親父の独り言
台風一過、趣味の畑作業をする
熟したものだけ鳥がつついた跡が残っている。
その柿を「鳥のおこぼれをちょうだい」とばかりに穫ろうとしたら、タヌキが下から何か言う。
よく聴くと「鳥の分を残しておけ」と言っている。ごもっとも。
今日は天気がよいので、昼前から趣味の畑作業に行く。
まず、古いインゲンの棚を撤去した。
次に大きくなったカキナの苗を定植をした。
ここでお昼、一旦家に帰る。
NHKの「のど自慢」を見てから再び畑に行く。
遅まきながらダイコンの2回目の種播き。まあ、何とかなるだろう。
ホウレンソウと小松菜の種も播いた。これも2回目。
はじめに播いたホウレンソウと小松菜を収穫する。
ラディッシュや遅播きのインゲンも収穫できた。
タヌキが来て草取りを手伝ってくれた。
さらに珍しいことに、タヌキの息子も畑に来て水くれをしてくれた。
お陰で早く作業が終わる。と言っても、すでに午後4時。
息子は自宅用にとネギを穫った。
自宅に帰って風呂に入る。息子は、愛妻から電話があって夕飯前に帰った。
頃合いを見計らって「今夜、飲みに行っていいでしょうか」とタヌキに問う。
しかし、「明日、仕事でしょう。」の一言で、今夜の自主宴会はなし。
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孫の運動会
タヌキが行くと言っていたので、「親父は?」と訊くと付いてきてもよいと言う。
というわけで、二人揃って60キロほど離れたF村に行くことになった。
9時半が孫の出番というので、8時少し前に自宅を出発した。
ところが、国道が渋滞。そして、間もなく全面通行止めとなった。
何があったのか?「間に合わないかもしれないよ」と電話をしておく。
回り道をして国道に復帰。今度は順調だ。
やや遅れたので、孫の走る姿は見られないかもしれないと思った。
でも顔を見られるだけでいい。
ところが、運動会の進行が遅れたようで、保育園に着くと間もなく孫の出番だった。
先生の笛の合図で20mほどのかけっこ。
ゴールに待っているママを目指して走った。結果、3人中3着。
途中で止まらず全力疾走した結果だから、満足。
次は、ママとお遊戯。きょろきょろしてばかりで踊りになっていない。
しかし、泣かなかったから、これもよし。
息子のアパートに寄った後、嫁の母親のご招待で食事をして帰る。
途中、コスモスの咲く大室公園に立ち寄る。
帰宅後、畑仕事。今年は、ほうれん草と大根の発芽が悪い。
夜は、いつものスナックでよっぱらい親父となる。
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秋晴れの日曜日のこと
町の体育祭に行った。
今年は稲刈りの時期と重なったのか、出かけた人は例年より少ない気がする。
小学校のPTA会長が遅れてきた。顔出しだけして、すぐ稲刈りに戻ると言う。
農業を営むこの人から白菜の苗をいただくことになっていた。
そのことを話すと、すぐに取りにこいと言う。
キリのよいところで体育祭を辞し、会長の家に行った。
苗を40本ほどいただいた。
帰宅する前に、緑化センターに立ち寄って木の実などの写真を撮った。
ウメモドキやピラカンサ、ザクロなどの実がなっていて、秋模様だ。
日曜日なのに、広い敷地に一人。
家に帰り、一人昼食を食べる。
タヌキは、子ども会の催し物があり、カレーを作る手伝いで出かけているのだ。
着替えて我が広くない農場に行く。
白菜を植える。
先週播いた種が芽を出していた。
夜、タヌキに「飲みに行ってもいいかな。」と訊くと、案外あっさりと許可が下りた。
秋の風に吹かれていつものスナックへ歩く。
マスターの運転で深夜に帰宅。
今日、体育の日は雨。よっぱらい親父は二日酔いなのだった。
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親父臭い
秋とは言え風呂上がりは暑い。汗が出る。
その辺にあったタオルで汗をふいた。
やがて部屋に入ってきたタヌキが、そのタオルを指でつまむと言った。
「くっさ!」
「そんな言い方、ないだろ。」親父が言う。
すると、「そのタオル、私が化粧品を落とすのに使ったんよ。」と言う。
本当なのか、言い訳なのか。
タオルを指でつまんだまま、聞こえないくらいの小さい声でタヌキが言った。
「親父臭いタオルになっちゃった。」
その辺にあったタオルで汗をふいた。
やがて部屋に入ってきたタヌキが、そのタオルを指でつまむと言った。
「くっさ!」
「そんな言い方、ないだろ。」親父が言う。
すると、「そのタオル、私が化粧品を落とすのに使ったんよ。」と言う。
本当なのか、言い訳なのか。
タオルを指でつまんだまま、聞こえないくらいの小さい声でタヌキが言った。
「親父臭いタオルになっちゃった。」
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一気に5時間の農作業
お昼近くになって畑に行った。雨がやんだのだ。
我が家の畑は自宅より徒歩5分。
少し大きめの家庭菜園だ。
タヌキは草を取り、親父は耕して種を蒔いた。
小松菜、大根、カキナ、人参、ほうれん草、二十日大根。
にぎり飯や飲み物を用意していったのに、二人黙々と作業をした。
「古いインゲンの支柱を片付けようか。」とタヌキが言った。
親父は蚊に刺された上に腰が痛い。
「次の機会にしようよ。」と弱音を吐く。
秋は、5時を過ぎると急に暗くなる。
まだ少しなっているナスとピーマンを収穫して帰ることにした。
今日は、一気に5時間の農作業。
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