コロナ禍で酒に弱くなったよっぱらい親父。古希を過ぎ、腰痛に悩みながら今は家庭菜園に精を出す。慰めは3匹の猫。
よっぱらい親父の独り言
台湾旅行記(後編)
4月7日、花蓮のホテルを出発し、太魯閣(タコロ)渓谷へ行く。
ここは大理石の産地だったという。
今は3000m旧の高い絶壁と深い谷の断崖をバスが通る観光地だ。
2005年秋に大きな台風があり、以前の長春祠は崩れ、1997年に再建されたという。
花蓮駅に戻り台北まで特急列車の旅となる。
台北駅まで2時間余。あまりに速い。
台北最初の見学地は忠烈祠。抗日戦争などで斃れた33万人の御霊を祀る。
ここでも見所は衛兵の交代。微動だにしなかった守衛たちがロボットのように動き出すのだ。
観衆がいても全く気にすることなく、軍靴を鳴らして大門と大殿を一往復した。
兵士なら誰でもなれるものではなく、身長180cm~185cmでなければならないという。
それを聞いたタヌキが親父の方を見て「もう少し背が高ければね」とつぶやいた。
次に行ったのは、故宮博物院。北京の故宮を模した造りだが内部は実に近代的だ。
展示品は蒋介石が中国本土から持ち込んだもので、北京の博物院は建物だけという感じだ。
とにかく混雑していてゆっくり見ていられなかった。
夕食はいつもの中華料理。この日は小龍包。中華料理は日本人の舌に合う。
料理だけでなく、文字も漢字も人柄もなじみやすい国だと思う。
食事の後、台湾一の高層ビル101(508m)に登る。
世界最速のエレベーターは89階までたった39秒だ。
階段で91階の展望台(390m)に行き、台北の夜景を見た。
このビルは、101階まであるという。
4月8日、台北市内のホテル近くを歩いていると朝市を開いていた。
観光客もいたが、地元の買い物客が多い。野菜、魚、肉、雑貨などを売っている。
とにかく安い。日本の三分の一くらいだろうか。
ここもそうだが、台湾の道はよく掃除されている。
最初の観光地は九フン。台北の北東にある金鉱の町だが今は閉山している。
日本統治時代の面影を色濃く残しているといい、懐かしい感じがする。
九フン老街は食べ物屋さんや土産物屋さんが連なる路地。革製品が安い。
十字路を北に下ると、アニメ映画「千と千尋の神隠し」のモデルになった店がある。
今はレトロな喫茶店になっている。
次に向かったのは、基隆市の中正公園。ここは基隆港東側の山上にあり、市民のレジャースポットだ。
日曜日とあって、多くの子どもたちが子ども用の電気自動車に乗るなど楽しんでいた
公園の最高点には、白色の大観音像が祀られ、その両側には金色のライオンが守っている。
公園の広場からは基隆市街が一望できる。
台湾一周最後の観光地は新北市の淡水。台北市内に戻って北西の方角だ。
旧市街の散策は日曜日とあって殺人的な混雑。戦後の浅草を思わせる。
ほうほうの体で雑踏を抜け出すと港近くの大河のほとり。
川面から吹き付ける風が気持ちよい。
たこ揚げに興じたり、シャボン玉を飛ばしたりする子どもたちがいた。
デート中と思われる二人連れも多く見かける。
聞けば、ここは夕陽がきれいなデートスポットとか。
ロマンティックな場所を最後に台湾旅行は終わりとなる。
この日は台北に泊まり、翌日9日、無事成田に到着した。
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台湾旅行記(前編)
前日の低気圧で中華航空機は遅延。予定を4時間ほど過ぎて成田を離陸した。
桃園空港に到着したのは午後9時半、入国審査などしてバスで台中へ。
ホテル着は午前0時だった。
台湾では、どのホテルも喫煙ができない。ホテルの外で吸う。
台湾の看板は漢字なので、殆ど意味がわかる。
ただし、「汽車」は日本の自動車で、「停車場」は駐車場など違いはある。
4月5日の早朝から台湾一周ツアーが始まった。
現地添乗員が両替をしてくれる。1万円が3450元。
台中市内の大きな交差点には警官がいて、交通整理をしている。
先ず台中大仏を見る。この宝覚寺の境内にバナナの実がぶら下がっていた。
気温は20度前後で過ごしやすい。
バスは山に向かって東進し日月潭へ。風光明媚な所と言うが今日は曇天でもやっている。
台湾は湿度が高く、木製の家は殆どないという。
高速道路で台南へ。途中、北回帰線の標識を見物する。ここからは熱帯地方だ。
先ずは赤嵌楼。オランダ統治時代の城跡という。
次に延平郡王祠。オランダから台湾を開放した鄭成功を祀る。
日本統治時代は「開山神社」と改称されたという。
バスはさらに南下し、台湾第二の都市、高雄へ。
澄清湖は西湖を模した人造の湖で「九曲橋」がかかっている。
蓮池潭は市の北西郊外の湖で、曲がった橋を渡ると一対の竜虎塔が建っている。
入場料はないが、現地ガイドから入口のおばさんに幾ばくかのお金を渡すように言われた。
同行のタヌキだけが10元を払った。
ここは、いかにも中国的な匂いのする所で印象的だった。
北京では「千円、千円」と売り子が寄ってきたが、台湾はそういうことがなくてよい。
夜は高雄の「六合夜市」。人いきれと臭豆腐のにおいで早々に退散。
4月6日朝、寿山公園へ。階段を上がって戦士を祀る忠烈祠を参拝する。
ここは高雄港が見える丘陵地だが、やはり空気は湿って靄がかかっている。
今日は台湾島の南端をめぐり、花蓮まで8時間のバスの旅だ。
高雄から南は都市はなく、畑や水田が延々と続く。
楓港という所にも檳榔売りの小屋があった。
檳榔(びんろう)とは、椰子のような木で島中どこにでも栽培されている。
その実は檳榔子といい、覚醒作用があるという。
バスのドライバーも愛用していたが、依存性・発ガン性も高いという。10個入り50元。
我々は果物屋でフルーツの盛り合わせをいただいた。
パパイヤやアップルマンゴーなど5種入りで、やはり50元。安い。
名勝地の三仙台や八仙洞を見物し、再び北回帰線をまたいで花蓮に着いた。
台湾一周旅行は続きます。花蓮から台北までの後編は次回。
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