コロナ禍で酒に弱くなったよっぱらい親父。古希を過ぎ、腰痛に悩みながら今は家庭菜園に精を出す。慰めは3匹の猫。
よっぱらい親父の独り言
毎日1万歩
タヌキは、ここ1週間ばかり、身重の娘と毎日1万歩を目標に歩いていると言う。
「今日は1万1千歩も歩いた。」と満足そうだ。
親父が、「それで、効果はどうなのだ。」と訊くと、タヌキは答えず、娘が言った。
「歩いているとお母さんの知り合いがいて、『あら、最近太りましたね。』と言われていたよね。」
「今日は1万1千歩も歩いた。」と満足そうだ。
親父が、「それで、効果はどうなのだ。」と訊くと、タヌキは答えず、娘が言った。
「歩いているとお母さんの知り合いがいて、『あら、最近太りましたね。』と言われていたよね。」
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温かな一日
昨夜は、近くに住む上の息子夫婦もやってきた。出産で帰ってきている娘もいるので、思いがけず、たいへんにぎやかな夜となった。
今日の日曜日は久々に温かい日になった。
孫たちは動物園に行き、タヌキは地域の公民館祭に行った。何でも、豚汁やら焼き芋やらを作って売るらしい。
我が家のジャガイモも提供しているのだそうだ。
娘も散歩に行き、すっかり手持ちぶさたになった親父は、畑に行った。
ラディッシュとウコンを収穫する。草が生えているのが気になったが、見ないことにする。
娘の縁で親戚になった方から、打ち立ての新蕎麦が送られてきた。
なので、今夜は蕎麦パーティ。
先ほど、孫たちは帰っていった。急に我が家が静かになった。
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娘の引っ越し
「わたし、最近はバーゲンに行かなくなったのよ。」
タヌキが言う。
「以前は、真っ先にゲットしたのにね。」
「最近セレブだからね。」
親父がそう言って、せっかくフォローしたのに、正直な娘が言った。
「それは、疲れが出てきただけなんだよ。」
今日は、娘の引っ越しで東京に行ってきた。
上の息子が愛車のワゴンを出してくれた。
よっぱらい親父と娘を乗せて出発。
高速道路を使って約1時間で日暮里に到着する。
マンションから10数個の段ボールを積んで帰ってきた。
娘がつぶらいた。「サヨナラ、日暮里。」
今月末で区役所に転出届を出すのだそうだ。
次の住まいは大阪府。
転勤で既にそちらに住んでいる旦那に転入手続きを頼むという。
それを怠ると、娘は「住所不定、無職」となるのだ。
旦那のT君、お願いしますよ。
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娘、出産のため帰省中
旦那は、大阪に転勤。地理的には離ればなれになった。
毎日、電話をして遅刻しないようにモーニングコールをしていると言う。
口には出さないものの、寂しいに違いない。
タヌキは娘を気遣って、昼間はフラワーセンターなどに連れ出したりしている。
歩いて買い物にも出かけ、夜は娘と料理をつくる。
娘のいないときは、醤油と少々の砂糖があれば、それが我が家の味付けだった。
それが、このところ少し複雑な味になってきた。
昨夜は春巻きがメイン。
「中に何が入っていると思う」
そう聞かれたが、ジャガイモとタマネギしか当たらなかった。
チーズや、何とかという調味料も入っているのだそうだ。
娘のためというより、タヌキ自身の方が楽しそうだ。
明日、住む人のなくなったマンションを引き払うため、上の息子の運転で東京に行く。
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新築の家
風呂場の脱衣所に鏡をつけたのだと言う。
そこの奥さんは、入浴のたびに自分のすっ○ん○んの姿を見なければならない。
見ないときは幸せだったのに、見るたびに愕然とするのだそうだ。
筑波山のがまのように己の姿に脂汗をかき、少しは痩せる算段だったのか。
まだ効果はないようだ。
タヌキは、そんな話をした後、親父に言った。
「我が家は新築しても、脱衣所に鏡をつけないことにしましょ。」
ごもっとも。
ただし、当分新築の予定はない。
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紅葉
いつもなら色づくはずのドウダンの葉、まだ青い。
でも、赤く染まった桜の葉が落ちていた。
今日から11月だ。
月半ばから娘が出産のため帰ってくる。
もう少しがんばってみるか。
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