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上野の国立西洋美術館


今回の東京散歩は駒沢周辺を予定していた。
しかし、当日の天気予報は雨だったので、急遽上野の国立西洋美術館となった。
展示品にも興味があるが、建物が7月に世界文化遺産になったことの方がインパクトがあった。
「ル・コルビュジエの建築作品 」として、7か国17施設が世界遺産に登録されたのだ。

JR上野駅の公園口を出てすぐ右手にある。ロダンの「考える人」など有名な作品が庭にある。
庭園内の彫刻展示鑑賞は誰でも無料。
チケット売り場で常設展の入場料を払おうと思ったが、一人で来られたご婦人(推定60歳)が教えてくれた。
65歳以上は無料なのだという。
修学旅行の若い団体と老夫婦のカップルで平日なのに混雑していた。

国立西洋美術館のコレクションは、1959年に370点の松方コレクションが核となって始まったという。
コレクションをした松方孝次郎は、1896年、川崎造船所(現・川崎重工)の初代社長に就任。
買い集められた作品は1万点に及ぶそうだ。モネとも親交があったという。

モネの「睡蓮」はもちろん、名のある作品ばかりだ。
ゴッホ、セザンヌ、ドラクロア、コロー、クールベ、ルノアールからピカソまで、全国民必見の価値あり。
かなりの作品は撮影OKというのもうれしい。
さすがは国立の施設だけある。そして、松方さんに感謝。

2時間ほど鑑賞した。
小雨の中、色づき始めた銀杏並木を通り清水観音堂を拝して、西郷隆盛像の所から下山する。
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東京三田の寺院巡り


今回の東京散歩は三田の寺院巡りだ。
地下鉄浅草線の泉岳寺駅で下りる。
泉岳寺を訪れたいところだが、以前来たので省いて先を急ぐ。

この辺りはお寺と坂が多い。伊皿子坂を登りきると、下りの坂の名は魚藍坂となる。
江戸時代には、この坂から江戸湾が一望できたというが、今は昔。
魚藍坂の名は、魚藍寺があるからという。
坂道の右に赤い門がある。ここが魚藍寺だ。六地蔵が迎えてくれる。
境内に赤いよだれかけを掛けた地蔵様が3体。高輪の海から出現したという。
塩袋が幾つも奉納されているが、これは願い事が叶った時のお礼なのだ。

この坂の上には、薬王院、寶徳治、大信寺、長松寺、忍願寺などが集合している。
これらの多くは、江戸のはじめ、江戸城拡張工事に伴い八丁堀から移転してきたという。

魚藍坂を下り桜田通りに出て右折する。すぐ右に「幽霊坂」の標識がある。
かつて、お寺に囲まれた暗い坂道は幽霊が出たのだろう。
今は山頂にある御田小学校の通学路になっているのも面白い。
小学生達はしっているのだろうか。

この坂は結構きつい。中腹右手に玉鳳寺がある。
山門を入ってすぐ左に御化粧延命地蔵尊(おしろい地蔵)がある。
八丁堀に放置され泥にまみれているのを、和尚が不憫に感じて白粉を塗って祀ったという。
すると、和尚の顔の痣が消えたというので病気のある所に白粉を塗って祈願するようになった。
色黒の親父も願掛けしたいが、あいにく白粉がない。
境内に愛嬌のあるかわいい六地蔵がある。

幽霊坂を登ってすぐ左手が亀塚公園。
小高い山が亀塚というそうで、古墳ではないかと思われていたという。
カントウタンポポの保全のための施設がある。
この施設の奥につづら折りの急な下りの鉄製階段があり、御田八幡神社まで続いている。

三田の地名はもともと「御田」であったのか。
海岸沿いの高台に田んぼがあったのだろうか。余計なことを考えながら参詣する。
階段を下りたところは神社の裏手で、稲荷神社と御嶽神社が並んでいる。
ご婦人(推定60歳)が何やら願い事をしているようだ。
こういう神社には、必ずと言っていいほどご婦人が一人で参拝している。
願いが叶うことを祈る。

大鳥居を出ると、そこはすっかり大都会だ。
国道15号線(旧東海道)を北上し、JR田町駅西口から帰途に着く。
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