コロナ禍で酒に弱くなったよっぱらい親父。古希を過ぎ、腰痛に悩みながら今は家庭菜園に精を出す。慰めは3匹の猫。
よっぱらい親父の独り言
人間ドックから無事生還、しかし・・・
初めて胃カメラを飲み、胃壁にポリープ発見、即切除となった。
他にも胃に潰瘍が2箇所。これはつまんで生検に回されることになった。
「今日は、きついでしょうが禁酒、禁煙です。」
女医さんが言う。
「胃カメラにして良かったですね。よいタイミングでした。
あ、それから、今日はコーヒーや紅茶、辛いものもだめですよ。」
これが胃ガンであったとしても、今まで好きなように生きてきたのだからヨシとする。
それに、初期なら取ってしまえば治るだろう。
せっかくタバコを2箱も持ってきたというのに、封も切らずにお預けだ。
夕食の時に出されるワインもお断り。
1日目の夜は早寝するしかない。
2日目の朝、早起きした親父は出勤する病院関係者と反対に外に出た。
タバコの封を切り、1本取り出して火を点ける。
約24時間ぶりの一服はうまい。
空きっ腹とあって、くらくらする。初めてタバコを吸った少年みたいだ。
帰宅すると、待っていたかのように孫娘を預けられた。
娘は美容院に行くと言う。
タヌキは娘を送るついでにいろいろ用足しをしてくるのだそうだ。
孫は小さなベッドの中でしばらくかわいい目を開いていた。
しかし、そのうち泣き出したので抱いてやると眠ってしまった。
後世に残しておきたくない秘密のがらくたを片付けようと思う。
コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )
眠らない孫を眠らせる
部屋に入るなり、タヌキが孫を渡してきた。
「今日は一日ぐずっていて、ほとんど眠らない。」と言う。
「お父さんに任せるね。眠らせるのが得意だよね。」と娘も言う。
確かに孫は、親父の腕の中で目をぱっちり開いている。
娘もタヌキも、一日中面倒を見ていて相当疲れているようだ。
孫から解放された二人は、やっと夕食になった。
それを片付け終えると、二人とも孫を親父に任せたまま眠ってしまった。
親父は、時々泣きそうになる孫をあやしたり揺すったりした。
楽しいひとときだ。
しばらくすると、孫は目を閉じ、眠ってくれた。
そっと小さな布団に寝かせた。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
2時間半のデート
外で一緒に昼食をしようと誘っていたのだった。
幸い昨夜来の雪も溶けている。
「何処にしようか。」
お互いにそう言うものの、我々の共通の好みは鰻重ぐらいのものなのだ。
I町にある鰻屋Kは評判の店。
もう昼をだいぶ過ぎているのに、一席だけしか空いていない。
我々の後も続々とお客が来て、定員さんが済みませんと断っている。
ここの蒲焼きは皮がかりっとして中はジューシィ。
おいしくいただく。
タヌキが財布を出そうとするから、「今日は親父が払うよ。」と言ってやる。
「まあ、こんなこと初めてじゃない。」と嬉しそうだ。
結婚記念日で、これで済むのだったら安いものだ。
「小さくて硬くて光るものがほしい」などと言ったことは忘れるに違いない。
満腹のまま運転し、隣県F町に行く。目的はMで鮒の甘露煮を買うことだ。
この店以外のものは甘露煮とは言えないほどの絶品。
かくして二時間半のデートは、滞りなく完了となる。
雪解けの庭にフキノトウを見つけた。
夕方、恩人の通夜に行く。85歳。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
孫の入院
このところ毎晩のように1時間ほども孫を抱いている。
ちょっとした楽しみになっているのだ。
今夜は仕事の都合で帰宅が遅くなった。
少し遅い親父の晩ご飯を用意しながら、タヌキが言った。
「今日、孫が入院したんよ。」
黄疸なのだそうだ。
早ければ明日にも退院できると言うから、少し安心した。
3キロほどの体が家にいないというだけなのに、家中が静閑となっている。
そう言えば、孫の親である娘も同じ時期に黄疸で入院したのだった。
遺伝なのか。
ちょっとした楽しみになっているのだ。
今夜は仕事の都合で帰宅が遅くなった。
少し遅い親父の晩ご飯を用意しながら、タヌキが言った。
「今日、孫が入院したんよ。」
黄疸なのだそうだ。
早ければ明日にも退院できると言うから、少し安心した。
3キロほどの体が家にいないというだけなのに、家中が静閑となっている。
そう言えば、孫の親である娘も同じ時期に黄疸で入院したのだった。
遺伝なのか。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )