はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

ザ・カブキ

2018年12月16日 | バレエ
2018/12/16

昨日は、東京文化会館で行われた東京バレエ団の「ザ・カブキ」を見てきました。
素晴らしかったです!
今までいろいろなバレエ作品を見てきたけれど、これが一番じゃないかな~ 

「ザ・カブキ」はモーリス・ベジャールが歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」をバレエ用に振り付けたもの。現代の若者が、過去にタイムスリップし忠臣蔵の世界に入って由良之助になっていく。
四十七士ですから47人もの男性ダンサーの群舞は舞台狭しと跳びまわって圧巻。

ベジャールから見たら、日本の歌舞伎の大道具や衣装、登場人物の所作、話の筋などが、いかにもオリエンタルで、摩訶不思議な美しさに見えたのではないかしら。フランス人にはこう見えるのだなと思いながら見てました。

この「カブキ」も視覚的にもとても美しくて、一種の幻想的世界。
歌舞伎に似せた舞台背景や色鮮やかな衣装が目に楽しい。歌舞伎の見えを切るしぐさと、お能のすり足と、バレエのポアントが融合していて、踊り手たちはバレエだけでなく日本舞踊的な振付の習得に大変だったろうな。

音楽も義太夫、三味線、笛や太鼓、重要な場面で歌舞伎の拍子木がパンパンと使われて、ここでも和と洋が混然一体となって悲劇の結末に向かっていく雰囲気を醸し出しています。

1986年の初演以来、現在まで16か国で197回上演されてきたそうです。外国人の目には、とても意表を突いた斬新な演目としてとらえられるのではないかしら。

この演目を見られて本当によかったなあと思います。
12月14日は赤穂浪士の討ち入りの日、この日にちなんでの公演です。

下の動画は2016年のものですが、主演の柄本弾さんは同じで、内容も今回とほぼ同様です。筋がわかりやすいと思います。
主演の柄本弾さん、上野水香さん、素敵でした。



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