2020/12/28
NHKBSプレミアムで放送中の「ヒューマニエンス」はおもしろいシリーズ番組。
今年10月から始まった番組ですが、見始めたのは11月の下旬からです。
12月24日は、「"目” 物も心も見抜くセンサー」。
https://www.nhk.jp/p/ts/X4VK5R2LR1/episode/te/X4QPWLZVL2/
「白目を持つことで生まれた「視線」は、ヒトが一瞬で心を通わせて、他の生物にはない集団コミュニケーションを可能にする進化の賜物だった。目で心を伝え、読み取る。」
私が特におもしろいと思ったのは、後半の白目の役割と視線の持つ力について。
ヒトは目の強膜(白目)部分が横長で大きく、それが自分の気持ちを伝え、相手とコミュニケーションを取る役割をしているのです。
視線を合わすことでオキシトシンが分泌。
生後18ヵ月の幼児の前に2つの違った物を置き、前にいる大人がAに笑顔で視線を向け、Bには厭な顔をしてみせる。
そして、ちょうだいと手を出すと、幼児の87%は笑顔を向けたほうの物を手渡すという。
こんなに小さいうちから、子どもは相手の気持ちを理解して、それに添った行動をするのですね。
さらに興味深いと思ったのは、文化圏によって目と口のどちらで感情を読み取るかということ。
コロナ禍、欧米の人々がマスクをいやがり、なかなかしなかったのに比べて、東アジアではすんなりマスクをするようになったのは、目と口のどちらで感情を読み取るかが関係しているらしいのです。
日本では、口ではっきりものを言わずに意思を伝えるやり方をやってきた。だから、マスクで口元を隠しても、それほどコミュニケーションに支障はなかった。
日本とアメリカでは、顔文字で読み取る意味が違うそうです。
この絵文字は日本人には笑顔マークですが、欧米人には無表情なのですって。
日米、どちらが笑顔として認識されるか
日本ではへの字口でも、目が笑っていると、幸福だと認識されるのです。
日米の顔文字の対応図がおもしろい。
アメリカは目は点々で、口の形によって変化をつけているのですね。
パフォーマンスとしても視線は大事。
オバマ元大統領は演説の時には、左右双方に同じくらいの回数で視線を送っている。
見られることは、相手に関心を持たれていると感じさせる。
(写真はすべて画面撮りです)
政治家の人心掌握術ですね。手元の原稿に目を落としてばかりいたら伝わりませんよね。
演技でもダンスでも視線の使い方は大切ですよね。
なるほどと思うことがいっぱいでした。