4月6日、グラウンドゴルフ例会で3ラウンドプレーの後、全員で近くの大串ふれあい公園で花見を楽しみました。ここは国指定史跡の大串貝塚を主体にした公園で、今から約5000年前の縄文時代の私たちの祖先の生活跡が残っています。
いわゆる縄文海進で高台突端のこの辺まで海が押し寄せてきて、貝塚ではヤマトシジミを主体にハマグリ、カキなどの貝類のほかにクロダイ、スズキなどの骨もみられるようです。もっともさらに西の千波湖周辺でも海進の跡の柳崎貝塚があり、ここは現在の海岸線から13キロ離れ、海抜20メートルなので、当時相当の部分が海に浸食されていたということです。いま騒がれている地球温暖化の影響で、北極の氷が融け、また海進が心配されますが、30世紀頃の話なので、その頃には現在では考えられないような地球になっていることでしょう。
さて、今年は開花後の気温が低かったせいか、長い間花を楽しめましたが、当日の桜も満開、平日とあって人もまばらで、ゆっくりと楽しめました。ここには約80数本の桜があるので、隠れた花見スポットといえるかもしれません。

公園内にあるダイダラボウ像は、高さ約15メートル、東の太平洋に向かって手を伸ばしています。常陸国風土記に出てくる巨人伝説によると、「大昔、丘の上にいながら手をのばして海辺の蛤を掘り出して取った巨人がおり、その巨人が食べた貝が積もって丘になった。今では大櫛の丘という。その巨人の足跡は長さ約72メートル。」の記述があります。
桜咲く広場に背を向けて、静かに海を眺めている巨人は、また海が近付いてくる日を待っているのでしょうか。
