ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

流通資金がタイトになってきたようです

2009年05月01日 10時36分39秒 | Weblog
全国各地で経営危機の噂が多発しています。

なにも、苦しいのはSS企業ばかりではありません。
各種流通ビジネスにおいて与信管理が厳しい締め付けになってきたようです。
資金がタイトになれば「バッタもの」と呼ばれる換金商品の流出が増加してきます。
昔から、北関東の最大の流通拠点、高崎市はお江戸の売れ残り商品を越後、東北と
信州方面へ転売する中継分岐点であり問屋街が発展してきました。

そんな訳で、昔からの「業転」の発祥の地ですから、現在でもアウトレットの「現金買い叩き仕入」のメッカです。
ヤマダ電機、ビックカメラ、カインズホームなどなどの安売り店舗発祥の地でもありますから、
現在でも全国から換金商品の売り込みで多くの営業マンがやってきます。

私の自宅の真ん前が「ヤマダ電機本社」で裏側が「ビックカメラ」の発祥店で、
何人か役員となっている友人もいます。
夕方、近くの居酒屋や焼肉屋に若いバイヤー君や営業などが集まって飲んでいることもあります。

不景気になるほど、当然換金売りも増えているようです。
聞き耳を立てて聞いていると何の商売でも同じですね。

石油流通ビジネスもだいぶ環境が厳しくなってきたようです。
今後、業転玉の流通などはほとんど前金かCODでなければダメなんて事になりそうですね。

業界全体で疑心暗鬼と信用不安が増幅しているようです。

金融機関同士のコール取引でも、信用不安の拡大で内容が悪い中小金融機関などでは調達レートが高騰しつつあるとのことです。

サブ店などで業転玉の依存度が高い企業は今後は資金的に詰まってくる可能性も出てきました。

こうなると卸筋も安易な「安売り」は命取りです。
古い言葉ですが「選別販売」ですね。

リテール業者も、苦しい経営でキャッシュフロー資金狙いの近隣店の「安売り」などに振り回されないように要注意です。
それにしても、迷惑な話ですが、換金売りをするにはガソリンはあまり向いていないと思いますが、いかがでしょう。

そんな中、私の高校時代の友人が、タイヤのバッタ屋をしていまして、
「どこか、換金売りのタイヤをまとめて仕入れたい、紹介してよ」なんて連絡が入りました。
あいにく、私の知り合いにはそのような取引先はありませんが、
大型トラックのタイヤなどは運送業者やタイヤ専門業者間でかなりの流通玉が流れているらしい。これも、業転玉。

業者間転売(業転)商品というものは、別に石油だけではありません。
家電から始まってどんな業種にもあるようです。

金融がタイトになればなるほど、メーカーや問屋から商品を仕入れては同業仲間や消費者に換金で安く売って資金をつくる。
元来は、資金調達が目的なので、金融コスト(利子分)として仕入原価よりも安く
売って換金し運転資金として流用することもあるわけです。

プロになると、原価を切って物を売ってでも現金化したお金で、
今度はもっと割安感のある手離れの良い玉(商品)を仕入手当して、利益を上げるなどという手品のような商売もあるらしいですね。

時のヒット商品や「売れ筋」などをキャッシュで安く手当することで、
収益率と資金回転率を向上させるという仕掛けらしい。

ゴルフ用品などにも、業転はかなり存在しているようです。
私は、先日ROSSOのスパイダーの新型パター(片山が使用しているモデル)をとんでもない価格で購入しました。
よく聞いてみたらゴルフのパターまで業転玉とは驚きです。

金融がタイトになると、換金のためのバッタ商品が急増して、物価、値段が下がる、
何でも、同じなんですね、
せっかく安く仕入れた商品ですから、普通に売れば儲かるだろうに・・・・、
安く仕入れたら、競合店よりも安く売って消費者に喜ばれたい・・・・

これは、商人の習性なんでしょうが、冷静に考えるとよく判らないものですね。


まだまだ続来そうな大不況

2009年05月01日 02時52分53秒 | Weblog
クライスラーが経営破綻です。
米国経済はまたまた波乱ですが、株価などにどんな影響が及ぶのか心配です。

信用情報誌などによるとわが国の身の回りでも、
比較的債務金額が少ない倒産が急増しています。
関東エリアなどで零細企業での一億円に満たない債務金額の経営破綻情報が増えているのを見ると本当に不景気なんだと感じます。

実際の話、地方銀行以下の金融機関である信金、信組レベルの職員スタッフの資質はかなり低下していますね、あくまでも総論ですが、
実際に話をしてみたりすると、これで大丈夫なの?、と心配になるレベルの人間が多いように感ずるのは私だけではないようです。

特に、現在退職の対象となっている団塊の世代は日本のサラリーマン代表世代ですが、若年層からみて批判の対象となっているようです。

私も同世代なのですが、困ったものです。
会社では無気力で批判され、退職してもやることがない、
家庭に帰れば離婚の危機、一生懸命務めあげてきたのに、
今となってはどうにもならない、団塊の世代のダメ人間が表面化しているようです。

人的資質も含め、日本の中小金融システムの劣化といいますか、レベルの低さは相当酷いという見解があり、
今後、各地で経営に関する問題が表面化するという見方が増えているようです。

アメリカなどでは中小金融機関の破たんにより経営責任を追及され逮捕された、
金融機関経営者の数がかなり多いということです。
日本でもどこへ行っても、かなり批判的な見解が増えているようですが、
経営者の逮捕とまでは至っていないようです。
しかし、これからはそんな訳にもいかないはずです。

我が国の経済は、製造業を中心として、中小零細企業が産業の基幹をなしてきたわけです。
いまさら、経営体質の脆弱な中小金融機関だけが生き残って見ても、
産業自体が復興しなければどうにもならないはずなのです。
そのことを再認識すべき時代です。

SSなど流通業界も含めて、末端の実体経済における資金需要について、
どのように対応していくのか、政府は速やかに金融政策を打ち出すべき時ですね。

こんな時間ですが、起きて仕事をしています。