ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

サービスと情報の本質、

2009年10月15日 09時18分26秒 | Weblog
ご存知でしょう。
全国の石油業界で「洗車有料化」が叫ばれていた時期がありました。

昔は、車両台数も少なくて、自家用車を持っているオーナードライバーと呼ばれる人達はそのほとんどが「優良顧客」でした。
ガソリン収益も高くて、洗車料金を頂くのが申し訳ないほどガソリンスタンドに利益をもたらしてくれたのです。

「T・B・A・SP」という言葉をご存じでしょう。
タイヤ、バッテリー、アクセサリー、スペシャリティー、
これが、油外収益の代表でした。

タイヤなどは、現在のようにメーカーの専業ショップなど存在していませんでしたから、ガソリンスタンドの販売比率が相当高かったはずです。
バッテリーもよく売れました。バッテリーの補充液なんて儲かりました。
アクセサリーといえば、香港フラワーや香水などが売れた時代もあったわけです。
スペシャリティーとは、軽修理などです。

私は、元売が支給するSS専用の当時の手書き「販売成果表」を毎日付けていました。

今考えると、あれは大変勉強になりました。
古い方は、ご存知の方も多いはずです。
販売成果表は手書きで毎日記入するわけですから、マネージャーは大変でした。
自動車用燃料(ガソリン・軽油)、家庭用燃料(灯油)、その他の燃料(A/B重油)
自動車用潤滑油、工業用潤滑油、グリス、T・B・A/SP

その頃ですね、ガソリンスタンドがSS(サービスステーション)と呼ばれるようになったわけです。

当時、サービスといえば「無料」、「タダ」ということでした。

SSと称するビジネス形態は、現在でもまれにティッシュペーパーや食パンまで無料で「サービス」しているところもあるわけで
消費者から見たら、ずいぶん儲かる商売だと思われていたようです。

ですから、洗車収益はあまり重要視されていませんでした。
特に、高級車などに乗っているオーナーなどからお金は取りにくかったのです。

しかし、現在はどうでしょう。
「洗車」サービス作業自体の質が有料化できる、SSとしての数少ない油外収益となっているわけです。

いま、石油ビジネスでは灯油配送サービスを起点とする
新たなビジネスモデルの開発が盛んです。
配送灯油のコスト(配達料金)が「洗車」同様、完全に有料化、サービスの差別化ができる時代なのです。

ですから、灯油配送を起点とした「デリバリーサービス」のビジネスモデルの開発が急がれているわけです。
とくに、「雪ん子」の配送管理機能とハンディPOSを駆使してのビジネスが全国で展開されています。

新たなビジネスモデル開発については、
パイオニアとしての業者の立場もあり簡単には公開できませんが、
我々も全力でサポートさせていただいております。

灯油配送ビジネスを起点とするビジネスモデルの開発により、
すでに、SSを廃業しても、残ったタンクとミニローリーを活用して「灯油配送センター」として再生しているSS業者の方がたくさんいらっしゃいます。

SSは閉鎖しても、「雪ん子」は元気に生き残って順調に儲けています。
新たな、時代が変わって新たなビジネスモデルがスタートします。

【5】.実践版 灯油販売戦略・販売業者の自覚と自信が収益を生む

2009年10月15日 08時46分00秒 | Weblog
灯油配送にかかるコストを販売価格に転嫁できる事が明確化してきた現在では、
「店頭価格」と「配送価格」の価格体系は全く別物となっており、
配送灯油の価格体系はマンションやアパートなどの階ごとに単価が変わるなどの細分化までも常識となっています。

当然、即日配送や油切れの緊急対応配送時などの配送コスト転嫁もできるコスト環境となっています。

すなわち、灯油の「配送サービス」そのものが商品化できる時代が到来したわけです。
そのため配送灯油の「値取り環境」はかなり整備されてきました。
この事に気付かずに周辺の乱売価格情報に惑わされているSS業者がかなり多いようです。
石油ビジネスに限らず「デリバリーサービス」の充実による有料化は異業種でも常識化しており、
消費者に対する価格転嫁の環境は整備されてきました。

問題はSS業者自身の配送サービスに対する自信と自覚だと思います。
万全のサービス体制を構築することで自信を持った値取りができるわけです。
ですから、それぞれの企業が行う配送サービスの質が問われています。
それによる顧客度満足度の向上、さらにはサービス体制に対する業者自身の自信と自覚こそが価格転嫁のポイントとなっているわけです。

厳しく言えば、ここまで来て値取りができないのは、
顧客満足度を満たす配送サービスができない業者の「泣き言」であると認識すべきです。