ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

「ビジネスセンス」を問われるSS経営者

2010年07月06日 04時30分52秒 | Weblog
現在経営環境が厳しいのは、SS業界だけではありません。
世の中には、構造的な不況業種とも言える業種があまた存在しています。

石油流通ビジネス全般でみれば、最も数の多い「SSビジネス」はリテールの一部分という事になるわけですが、
パターン化されていて、工夫の余地が少ないビジネスであるとも言えるでしょう。

最近、あれほどの隆盛を誇ったコンビニ店舗も過渡期を迎えているようで閉鎖した店舗が目立ちます。
コンビニ業界も成熟期を超えて「淘汰期」にはいったと言えるのでしょう。

コンビニとSSは業態が似ています。
系列色が強くて、原則として本部(元売)が指定した商品しか店頭販売できません。
コンビニ経営者にとって商品ラインナップは自由に決められないという「原則」があるわけです。

コンビニの経営者に聞いてみると、SSよりも経営者の裁量の余地が限定されているという事です。
FCビジネスの典型的な長所と短所の両方を持ち合わせているのがコンビニという業態のようです。

たとえば、コンビニでは地域特産物などを店頭で地域物産として販売できたらと考える経営者が多いようですが、
本部の意向で販売する事は出来ないようです。
確かに、観光地などのコンビニで地域のお土産などが購入できたら、観光客などは便利ですね。

昔は、SSも系列色が強くて系列外のオイルなどを陳列していると、
それとなく注意された事もあります。

しかし、SSは最近ではPBといわれるリテール業者が増えているわけで、
コンビニショップよりも系列色が薄くなっているのが現実です。

独自色が強くなれば生き残りのための工夫の余地も広がると考える方が増えているはずですが、
仕入調達のための「仕切り価格」の情報収集ばかりに追われている方が多いようです。
PBになると、横の情報が不足する傾向がある事も大きな不安要因となっているようです。

PB系業者にとって最大の課題と不安は「仕入」に関する情報が多いようです。
自社の仕入れスタンスがどの程度に位置しているのか、不安要素だともいえるわけで
常に、自社の仕入価格のスタンスを確認していなくてはならないという事になります。

系列かPBかについては、多くの経営者の方から見解を求められます。

経営環境や経営者のビジネスセンスにより大きく異なりますから、
ハッキリ言って画一的で明確な見解を云う事は難しいわけですが、

「仕入調達価格」だけに眼が言ってしまうような経営者の方にはPB系への移行は難しいように感じます。

現在、SSビジネスは大きな過渡期にあるわけですから、

極端な事を云えば「廃業」まで含めたグローバルな視点で考えるべきです。

最近は、色々な情報源があります。

情報ソースが多い分だけ、経営者自身の資質とビジネスセンスが問われる時代であるともいえるわけです。

今後はコンビニもPB系が増えてくるのでしょうか?

経営者にとっては難しい時代になっているようです。

早朝から、変わった事を考えています。