今年は、灯油ビジネスが好調だったせいで「雪ん子」に対するお問い合わせが増えています。
特に拡販手法に関する質問が多いわけですが、
どうも、ガソリンスタンドという業態は設備を作って「お客様を待つ」という事に慣れすぎていること。
これまで、ガソリンスタンドのフィールド内での「油外販売」に特化してきたことなどから、
すべては、来店客を増やしてからの「油外収益確保」という手順を踏んでおり、そのことでさらに収益性が悪化しているという悪循環も多いようです。
そのため、新規顧客獲得に関するノウハウを持たない企業が多いという事です。
これまで、繰り返されてきた、まずは安いガソリン価格を店頭表示して、
次に、来店した客への油外販売で稼ぎ出すという手法に慣れすぎているようです。
ですから、ガソリン価格ばかりに目が行って安売り戦争の繰り返し、
なかには、「ガソリンを安く売ってやるのだから、ほかのモノも買ってください。」といわんばかりのところもありますね。
消費者に変な圧迫感を感じさせてしまうようでは、干渉されないセルフがいいなと思ってしまう消費者も多いようです。
灯油ビジネスも、価格を提示してあとは注文を待っているだけだとしたら、絶対に売り上げは伸びません。
地域制や周辺環境を加味した拡販戦略が必要です。
特に最近では、通年ビジネスとしての宅配や各種サービスの展開が盛んですから、
顧客管理データベースが必須となっています。
お客様を細かくセグメント(細分化)したうえでの販売サービスが前提となっています。
ご注文をいただく前に、適切なタイミングでの提案や御用聞きが、お客様の満足度を高めることになるわけです。
ちょっとした話題でも、リフォームビジネスに直結するケースが多いわけです。
お風呂のボイラーの調子が悪いとかなどがあったら、灯油だけでなく次のビジネスにも直結するというわけです。
配送スタッフの資質向上とビジネスマインドがビジネスチャンスを拡大させているわけですから、
直接現場でお客様と接していない経営者や管理者もその辺の状況を把握しておく必要があります。
今年の灯油ビジネスは終盤です。
今年の成果を来季に向けてどのように反映させていくか、工夫とアイデアが求められます。
シーズン終盤からオフシーズンに向けての通年ビジネスの成否はこれからが勝負です。
地域制や企業特性、さらに新たな消費者ニーズをどのようにくみ取れるかがポイントです。
『灯油収益が決算に直結する時代。』です。
来季に向けて、業務の省力化と販売戦略性はさらに大きな課題となっています。