遊木民のアトリエ

現在は農業・木工業
                           

会津身不知柿(あいづみしらずがき)の脱渋(その2)

2007-11-18 | 食品加工の部屋
  会津身不知柿をアルコールに付け、密封して48時間が経過しましたので開封しました。

  アルコールは24時間で果皮から吸収されてしまいますので、開封しても大丈夫です。

  吸収されたアルコールは脱水素酵素によりアセトアルデヒドに分解され、水溶性のタンニンを不溶化することで渋が抜けます。




  昨年は果面に汚れが付いてしまいましたが、今年は改善しただけあって汚れは有りません。




  一個々ペーパータオルで拭き、贈答用の段ボールに詰め込みます。

  段ボールが二重になっているのは、この段ボールで直接脱渋する場合に強度を持たせるためです。

  通常は段ボールに柿を詰め、霧吹きでアルコールを吹きかけ、ダンボールに蓋をして脱渋します。

  今回のように別途ビニールで密封して脱渋するのは丁寧な方法です。



  脱渋に要する時間は温度と相関関係が有ります。

  温度が高いと早く抜けますが、低いと遅くなります。

  但し、温度が高いと追熟が進み、日持ちが悪くなります。

  兼ね合いが難しい処です。

  段ボールには丁寧に注意書きが記載されています。
 




 詰め込んでみると隙間があり、果実が傷つきそうなのでペーパータオルで包んで詰め込みました。

 皇室への献上品は高級な和紙で包むそうですが・・・・。





  開函日を記入して発想します。

  開函日は脱渋開始から14日後です。