住職のひとりごと

広島県福山市神辺町にある備後國分寺から配信する
住職のひとりごと
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玄関から寺内へ案内

2018年07月16日 11時40分12秒 | 備後國分寺の風景
玄関から寺内へ

多くの方からご心配をいただきましたが、おかげさまで國分寺は大雨の被害も特にありませんでした。多くの方がお亡くなりになり、お悔やみ申し上げます。被害のあった地区の皆様に、またボランティアで救援活動中の皆様に御見舞いを申し上げます。こちらは梅雨が明けた暑さの中、お盆に向けた準備中であります。焼けるような境内から寺内に入り、一枚目の写真は、庫裏玄関を入って上を見上げたところです。大きな梁の組み合わせた天井には昔のかまどからの煙の抜け穴があったことがわかります。二枚目三枚目は、玄関から上がった部屋に置かれた衝立ですが、この度の仁王尊解体修理の際に台座から出てきた墨書きを衝立にしていただきました。前回の仁王門修理の際の様子や大正四年当時の世情を書いたものです。四枚目は、客間にかかった書額で、「南山寿」戦後最初の大覚寺門跡草繋全宜猊下の書となります。五枚目は、同じく客間の明治時代の國分寺の伽藍全体を書いたものです。六枚目は、客殿中之間の襖絵で、江戸時代の女流画家平田玉蘊の花鳥画です。写真にはありませんが、この絵の斜め上には山陽外史と明記された頼山陽の書額がかかっています。七枚目は、同じく中之間の床にかかる書軸で、これは明治期に我が国から初めてイギリスに留学し、当時最高の仏教学者マックス・ミューラーに師事して近代仏教学を学ばれた、東本願寺の学僧・南条文雄師の書となります。インド・鹿野園・初転法輪の地に参詣したときの感激を七言絶句に認めたものです。内容も書体も素晴らしい掛け軸です。「鹿園の一涯に久しく座る 今朝又恒河を渡り来る 世尊初転法輪の處 懐古して去るを躊躇しまた回る (鹿野苑の聖蹟を詣でて)」 








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